あなたと出会うことが分かっていたら違う生き方をしていたと思う。

より楽しい方に流れて、面倒なことは避け、楽なことばかりを覚えて・・・

心から愛する人に出会えるなんて思わなかったから。

誇れるまでじゃなくても、過去を隠すことのない私であなたに出会いたかった。

いまの自分が汚れて見えて嫌になる。

どれだけ体を洗っても、キレイな空気をたくさん吸っても清められたりしない。

過去なんて捨ててしまいたい。消すことができるのなら苦痛にも耐える。

あなたに優しくされる度に、触れられる度に心の奥が切なく痛む。

寂しさを埋めるために、もっと寂しいことをしていた気がしてくる。

面倒なことを避けた結果があとあとの困難を引き寄せた気がする。

“この瞬間さえ楽しければいい”と、その場の“ノリ”に任せて、

都合が悪くなれば逃げて・・・

あなたに出会ってなければこんなふうに振り返ることもしなかった。

戻れるのなら、生き直したい。

それは出来ないから、この先背負っていくしかない。過去も含めて生きて行く。

あなたに話してみようと思う。自分の生きてきたことを。

受け入れてもらえたら、もう楽なことなど選ばない。

受け入れてもらえなくても、自分の過去への“答え”だと。

そしてあれほど望んだ、過去にあなたが戻してくれたのだと思うことにしよう。

ここから始めたい。ここから生き直す。

この先、後悔しないように。過去を捨ててしまいたいなんて思わないように。