常盤台中学 女子寮――

美琴「…わかったわ。」
ピッ!!

黒子「どなたですの?」
美琴「和希。やっぱあっちも同じみたいね。」

常盤台中学女子寮の上空も同じく夜が広がっている

二人は208号室のドアに耳を当てて外の様子を伺う。

寮監「本日の授業は中止!!各自寮内で待機しろ!!」
喜ぶ声や驚く声が聞こえたが、さすが名門校。やはり勉強の時間が減ったからであろう
悲願する声も聞こえた。


美琴「黒子、私ちょっと出てくるから。」
黒子「ですがお姉さま、寮監の目が…」

美琴はスッと黒子を指差した。
美琴「あんたの能力で出るに決まってんでしょうが。どうせ風紀委員(ジャッジメント)であんたも出るんでしょ?」
黒子「さすがはお姉さま…そこはわかってらっしゃるようで…」
黒子はため息混じりで渋々承諾した。

黒子「ですがお姉さま!!念の為に申し上げて起きますが!…」
美琴「大丈夫だって!!」


同時刻 上条寮室


上条「なるほど…だからわざわざ御坂を呼んだのか!」
土御門「そーだぜい。その為の霊装の破壊だ。」

和希「美琴が寮から出たっぽいぞ。」
土御門「俺たちも動くとしますかにゃー。」
上条「インデックスはどうす・・・ッ!!」

土御門・和希「!!!」

さっきまでいた修道服の少女の姿はそこにはなかった。

上条「インデックス!?」
土御門「やられたぜ、カミやん。この距離にいても気づかなかったんだ。相当なやり手だ。」
和希「じゃあこの夜も、このために?」

土御門「ならもう解除しているはずだにゃー。こんな大それたことをすれば100%統括理事会のアンテナに引っかかるからな。」
上条「ならこの夜は…」

土御門「御使堕し(エンゼルフォール)の時を覚えてるだろ?サーシャは何故夜にした?」
上条「何故って…?」
土御門「属性強化だにゃー。夜の方が優位に進められるからだにゃー」
上条「じゃあ今回の事件の犯人は…」
和希「馬鹿かお前。だとしても属性強化して何になる。」
上条「確かに…」

土御門「おそらく、魔道書が目的か…」

翌日、午前7時――


和希「もう7時か…。」

いつもどおりに起床する和希を違和感が襲った――

再び、学園都市製のズレないというキャッチフレーズが売りの電波時計見る。
指し示す時刻は午前7時02分13秒

ということは確かに朝のはずだが――

和希「外が…暗い?」

外は、まるで昨日の夜のように暗く月も出ている。

和希はとっさに制服に着替えると、例によって昨日の1時まで会っていた少年のもとへ向かう

和希「上条。これ、どういうことだよ?」
上条「俺が知るか!!いまインデックスが必死で調べてるみたいなんだが…」

インデックス「ダメなんだよ…ひとつも該当する魔術が見つからない。術式の構成も不明。」
上条「ってことは能力者の仕業ってことか?」
和希「魔術サイドなら土御門に聞くのが一番早いだろ。」

“言うと思ってたにゃー。”

特徴のある口癖のグラサン金髪。
土御門 元春だ。

土御門「これは魔術じゃない。でも、カミやんのいった能力者ってのも的外れだにゃー」
上条「でも、魔術じゃないなら…」
和希「考えてみろ。超能力者(LEVEL5)でもない限り、この規模での天候変化?は無理だ。」
上条「じゃあ一体何だって…」

土御門は、外を見上げた――

土御門「御坂。超電磁砲(レールガン)の電話番号はわかるかにゃー?」
和希「当たり前だろ。でも、なにに?」
土御門「検証しときたいことがあるぜよ。できれば急ぎで頼む。」
和希「わかった。」


土御門「カミやん。今から出すこの霊装を幻想殺し(イマジンブレイカー)で叩き壊せ。」
上条「わ、わかった。」

土御門が出した白い筒状の霊装を躊躇なく壊す上条――

パリィン!!

上条「壊したけど…何の意味があったんだ?」
土御門「あとでわかるぜよ!」

学生寮――

和希は、一人で住む上条当麻と同じ学生寮で住んでいる。

和希が一人、部屋で学校の課題を終わらせていたとき――


ドタバタッ!! トーマ遅いんだよッ!!
悪い悪い、インデックスさ…ギャァァ!!


和希「あ~、ホント上条の部屋はうっせぇな。」

ガチャ!!

上条「御坂兄~…助けてくれよ~…」
和希「誰があいつの兄だ。閉めるぞ。」

和希がドアを閉めようとしたとき、案の定一人が部屋の中へ入っていくのであった――

和希「…後で食費全部出せ。」
上条「…不幸だ。」

インデックス「ねぇ~短髪の親戚!!お腹減った!!」
和希「完全記憶能力あるだろ!!名前くらいまともに言え!!胃がブラックホールシスター!!」
インデックス「むぅ!!そのいいかたはちょっと酷いかも!!神に仕えるシスターに大してなんたる冒涜なのかな!?」

そう、この銀髪に白い修道服の少女こそ完全記憶能力を有し10万3000冊の魔道書を一言一句漏らさず記憶しているインデックスである。







インデックス「ふぅ~…。なんだかんだいって和希は食べさせてくれるんだよ~!!」
上条「まぁさすが名門校のお嬢様を親戚でお持ちで!!懐もカミジョーさんより広い!!」
和希「もーいいから戻れ。明日休みだからって、なんで1時まで人の家に…」

バタンッ!!

和希「じゃあ寝るか…」

和希はインデックスが散らかした残骸を片付け、布団につくのであった――