四隅が暗がりの真ん中に


横座りの足袋のかかと




うなじの後れ毛がたどる


うつろな首筋




しどけなく伏せた


まつげの稜線




タガが外れたように照らす茜の夕陽が


落ちないままでいたらいいのに




をんなを


俺の女をオレンジいろに


染めたままで




触れた瞬間


消えるだろ




日が落ちた瞬間


いないだろ




だって


幻だろ




見てていいか


真っ暗になるまで