斎場での打ち合わせが終わり
帰路に着く。
義弟を義実家まで送った。
義実家でしなければならないことが2点。
葬儀にメモリアルコーナーを
用意するなら思い出の品や写真を
ご用意くださいとのこと。
遺骨を四十九日の法要まで飾っておく
場所をご用意くださいとのこと。
義実家は認知症だった義父と
視覚障害があり適応障害で
ひきこもりの義弟二人の生活で
長年が経過し、非常に汚い。
(義父が認知症になる前からずっとだが)
家の中は正直息をするのもしんどいくらい
たばこのヤニと何かわからない異臭がする。
義父がヘビースモーカーな上に
犬を飼っていた頃のペット臭の残り香もあり
義弟が窓を開けたがらないから
もうとんでもなく臭い。
義実家にあるものには全て
その異臭が染み付いているし
私たちが少し立ち寄ったあとも
髪の毛などに匂いがつく始末。
だから、出来るだけ中には入りたくない。
門から玄関に行くまでだって
木や雑草が生い茂りジャングル化していて
蜘蛛の巣だらけ。
門灯も切れたまま真っ暗。
そんなところを目の見えない二人を
介助しながら通過しなければならない
私にとっては地獄のような時間。
庭木の手入れや換気は
生前は義父がしていたけれど
入所して以降誰もやり手がなく
そうなってしまっている。
門灯に関しても義弟に伝えたが
適応障害の影響なのか
自分の存在を人に知られて
訪ねてこられるのが嫌だという理由で
あえて切らしたままにしているという。
いちいちめんどくさい。。
義父のメモリアルコーナーについては
夫も義弟もアルバムの所在もわからないと言い
まるで埒があかなかったが
たまたま開けてみた戸棚に見つけることができた。
でも、義父が特に熱心にしていたことや
夢中になっていたこともわからず、
功績のようなものもない。
夫はメモリアルコーナーなんて要らない
と言うし、特に用意しない方向になった。
義父の趣味は、こうなって介護士の方や
親戚などから少し耳に入ってきたが
パチンコと麻雀の話がほとんどで
ギャンブラーだったという話しかない。
ただ、ギャンブラーと言っても
散財するわけではなく
儲けてばかりだったようだが
それにしてもわざわざ葬儀で
披露するようなことではない。
遺骨の飾り場所は
既に義母の仏壇がある和室に
ちょうどいいテーブルがあるので
そこがいいのでは？と夫に話すと
同じことを思っていたと一致した。
そんなわけで一人和室に入り、
ささっとではあるけれど
部屋を片付けて仏壇の横の壁際に
テーブルを設置した。
しかしこれについては
斎場で相談した時から一悶着あった。
基本的に来る人などいないが、
四十九日までの法要の間に
お線香をあげに来てくださる方が
いるかもしれないから
遺骨と遺影、お線香を飾って置く場所を
用意してもらいたいと説明を受けた時、
当然、義実家に用意すると思うのが普通。
その体で夫と私が話していると
義実家に一人暮らしの義弟が
対応できないから無理だと拒否を主張。
じゃあどうするの？
住んだ事もゆかりもない、
車で1時間移動したわが家に飾れというのか？
また法要には義実家近くのお墓に
行くというのに。
さすがに夫もありえないと
義実家に飾ること以外の手段はないと
言い放ったけれど
「でもでも...」と、とにかく
来客を恐れてうじうじしていた。
それがずっと尾を引いていて
義実家に行ってからも
「無理だ、対応しない、玄関開けない」
などと、ずっとごにょごにょ言っていた。
この人、これから一人で
どうやって生きていくんだろう。。
夫ができない以上、私だって
サポートはごめんだ。。
「誰も来ないから大丈夫だ」と
義弟には言い聞かせて義実家をあとにした。
必要以上に疲れが増す。。
そこから今度は老健へ向かった。
幸い、義実家、老健、病院、斎場、お墓も
すべて車で20分以内の移動距離。
できるだけ用事をまとめて済ませたいので
効率よく動けて助かった。
車の中から夫が電話しておくと
施設に到着した時には
医師、介護士など職員の方々が揃って
迎えてくださり、義父の荷物もまとめてあった。
特大ダンボール1つと紙袋3つ分の荷物。
ほぼ衣類だった。
病院でもそうしたが、処分していただく
方向でお願いをした。
義父が常に使っていたという時計や眼鏡、
メモ帳とイタリア製のハット、
(室内でずっとかぶっていたらしい)
飾っていた家族の写真
などだけ持ち帰ることにした。
みなさんにご挨拶をして
やっと本当に帰路についた。
朝9時過ぎに家を出てから
病院→斎場→義実家→老健
帰宅したのは19時半。
何も食べずにこなした。。
へとへとだったけど
何日も通うよりはよかったと思う。