目の前に三角形の乗り物があった。宙に浮いている!?前面のガラスが機体から離れ車体の屋根を基点として上方に開いた。二つの座席があった。私は左側に座った。座席の間には水晶のような透明な物が埋め込まれていた。そこからは光が出ていて渦を巻いているようにも見えた。そのすぐ上に横長の長方形の中にアイスブルーとホワイトの単純な横の縞縞の国旗のようなマークがあった。この国旗の国で制作された宇宙船に違いないと思った。
シートベルトをしてと言われたようなので、真似して付けてみた。遊園地の絶叫マシーンのシートベルトを小さく軽くしたようなデザインだった。

フロントガラスが降下した。フロントガラス前面に座標が現われた。
「この座標は私が住んでいる星が起点になっています。あなたの住んでいる星が起点の宇宙航行座標を作成するために呼びました。」
「なんで、私なんですか?私より、知識も体力も兼ね備えている人は沢山いるのに…。」
「次元を超えられる人は、宇宙的な悟性が必要なんです。悟性がなければワープ走行ができませんから…」
「宇宙的な悟性…?」
私はよくわからなかったけど、私にできる事なら協力しようと思った。と言うよりも…協力しなければいけないという強い気持ちを止める事ができなかった。

 座席の間に左手をかざし、フロントガラスの座標から目的地を探し右手でダブルクリックしているのが見えた。機体が動き出した。飛行機が加速して飛び立つような圧力はまるでなく、車に乗っているような振動もまるでなかった。スピードは出ているけど、外と中が隔絶されているような、新幹線に乗っている感覚に一番近かった。機体は角度を付けて走行していても座席は常に水平を保っていたから…。