ユリゴコロ/沼田 まほかる
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【あらすじ】


亮介が実家で偶然見つけた「ユリゴコロ」と名付けられたノート。

それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。

創作なのか、あるいは事実に基づく手記なのか。

そして書いたのは誰なのか。

謎のノートは亮介の人生を一変させる驚愕の事実を孕んでいた。

圧倒的な筆力に身も心も絡めとられてしまう究極の恋愛ミステリー!



【感想】


とにかく文章が上手で、難しい表現や比喩もはいっているのに、一気に読める。いろんなミステリーを読んできたけど、これはなかなか、うーん。微妙……。人が死んでいくのは書き残されたノートの中だけっていうのが刺激が足りない感じかな。そして深い愛の結末へと変わっていくのだけど、まあなにかどんでん返しがあるぞ、あるぞって雰囲気で書くから、後半はなんか冷めて読んでた感じ。うーむ。作者はあんまりミステリー向きじゃないかもね。人が持つ愛で泣かせる話を得意としているんだと思う。現に同作者の「猫鳴り」で僕は号泣したさ。