風化する女/木村 紅美
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【あらすじ】


突然亡くなったれい子さんには、別の顔があった。

私はその謎を探るべく、れい子さんになり代わろうとした。

文學界新人賞受賞作!


【感想】


文章は、正統派文学賞を射止めただけあって、読みやすさ◎

ただ読後感とか心理的にいろいろ考えさせられるようなことはない作品。本当に風化するなら、主人公の中からも風化してほしかった。裏の顔があったのは楽しかったし、読んでいて面白かったけど、本書に収録されている「海行き」同様、著者は外国の描写やそこの特産的なものをあげて書いては満足している感じが非常にある。それはそれで楽しく読めるからいいけれど、こうも似た作品が続いていると、タイトル通り「前読んだのも同じような内容じゃなかったっけ?」って風化していきそうな気がした。