月の見える窓/新野 剛志
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【あらすじ】


晶彦はキャバクラのスカウトマン。

ある日、晶彦がスカウトした女・麻衣が幼い息子を残して失踪した。

麻衣を捜す晶彦はひとりの男に行きつくが、男は誘拐事件に直面していた。

幾重にも重なる謎を追ううち、晶彦は過去に起きたある犯罪を知る。

ハードボイルドとサスペンスが見事に融合し、現代社会が抱える“闇”をえぐり出した傑作長編ミステリー。



【感想】


設定は悪くない。タイトル装丁に惹かれて読んでみたのだが、読んでみて失敗だった。

長々と同じ説明の文章が続き、事件はまるで転がらない。主人公はスカウトマン。

そうなった経緯をもっと深く掘り起こして書いてほしかった。たとえば最後は妹を見殺しにしたやつが見つかるとかさあ。タイトルも、重要人物となる老人が住むアパートの窓から月が見えるからって、ちょっと強引すぎというか、センスがないというか。どうせだったら、誘拐された子供がどこかの部屋に監禁されていて、そこの窓から月が見えるとかだったら分かるけど。

あと、ホステスを探していたのに、それをほったらかして別の事件を追っかけていく意味も分からない。作者もそれに気付いたのか、最後に強引にホステスとその事件を無理矢理結びつけたラストにはちょっと引いたわー。

なんか最近ろくな本読んでないな。のわりに長いし、時間を無駄にしている気がする。

誰かいい本紹介してくれ。マジ切実。