生まれる森/島本 理生
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【あらすじ】


恋人に別れを告げられた痛手から、自棄になっていた主人公の「わたし」。

友だちの部屋を借り、期間限定の独り暮らしを始めたが、いつまでも失恋の記憶は拭えないままだった。

そんな主人公に新たな風を送ってくれたのは、高校時代の同級生キクちゃんと、キクちゃんの家族だった。

ガテン系の父、中学生の弟、そして主人公の悲しみを知ったうえでそれを受け止めてくれる兄の雪生。

本当の家族のように親しくしてくれる一家に見守られ、終わった恋を整理しながら、次第に主人公は癒されていく。



【感想】


島本理生さんの作品は、どれもヒロインが似たりよったりで、物語もよく似ている。ワンパターンだなって思うんだけど、なぜか読んでしまう。心がほっこりする。恋愛小説は島本さんのが僕にはよく合う。主人公はあまり行動的ではなくて、片思いが多い。そして好きな相手もなにかを抱えている。王道だけど、ドラマや漫画とは違う輝きがあるのだ。この「生まれる森」もそうだけど、島本さんのは読んでいても読み終わっても、一切不快感が残らない。僕はそこにとても好感が持てる。