現在、「鮎川哲也賞」に応募するための小説を書いている。
「鮎川哲也賞」は、「このミス大賞」や「横溝正史ミステリ大賞」などといった賞と違い、本格ミステリでないと受賞が難しいとされているものだ。
「このミス大賞」は漫画的な面白さ、スリリングな展開、奇抜な人物、などといったエンターテイメントが輝くものが受賞をしていると思う。
「横溝正史ミステリ大賞」は本格ミステリならもちろん歓迎されるが、一作家に一作品というくらい個性的な作品が受賞することもままある。
たとえば、「横溝正史ミステリ大賞」受賞作の中で一番衝撃を受けたのは、僕が中学二年生の頃に読んだ「風の歌、星の口笛」という作品だった。
破綻したミステリ、ファンタジーの無理な設定、そして、とってもご都合的なラスト。当時はそんなに違和感を持たなかったが、大人になってから読んでみて、「ええ?」と何度も首を傾げてしまった。笑
だが、選考員の評価を読むと、確かに話しをひっぱる力はある。「横溝正史ミステリ大賞」はそういった壮大なファンタジーをも受け入れてしまうほど懐が深いのだ。
ミステリーの巨匠の名がついた賞はやはり受賞が難しい。だが、その登竜門をくぐってしまえば、次の活躍の場を与えてもらえるほど大きな賞なのだ。
今回、僕ははじめて密室事件に挑戦をする。
どういう話か、決してここで書くことはしない。
ちなみに八年前、自分がはじめてかきあげた物語を今日読み返してみた。400字詰原稿用紙400枚ほどの長編だ。
顔から火がふきだすほどはずかしかった。///