今回の金融危機の後いくつかの本を読んだがこの本が一番本質を理解しやすい。
野口さんの分析は理路整然と、マクロな数字から日本とアメリカを比較していく。
本書が強調するのは
「今回の金融危機の共犯が日本であると言うこと。
決して対岸の火事ではなく、アメリカ以上の未曾有の大不況が起こる。」と。
一般の理解が間違っているのは、次のような考え方。
アメリカの住宅価格バブルでサブプライムローンが横行
→それを証券化した金融商品に投機的なお金が集まる
→住宅価格バブル崩壊
→金融商品の価格低下
→金融機関の倒産、危機
→そのとばっちりで、日本の景気も悪くなった。
これは表面上の問題であり、
マクロ経済の大きな歪みを引き起こしたのは、
日本の低金利政策と為替介入のための円安誘導。
この原理原則を過去20年のマクロ経済分析により解説している。
本来、日本にとって円高は庶民の味方になるはず。
マスコミは輸出産業の振興が日本のためになると、
政府の円安誘導を支持してきた。
今回に金融危機の本質を見誤ると、
ひたすら、アメリカの回復を待ち続ける被害者を演じ続けることになる。
日本も今回の主役であり、
アメリカよりも大きな罰を受ける事になりそうだと言う事。
そして、
無知は大きな損失を招く。
個人にも、国家にも。
私も9千円台になった時に、PBRで判断して、輸出関連株を買った。
現在、30%のダウン。
同じように今年口座を開設して、株を始めた人が増えた。
しかし、状況はそんなに単純ではなかったと言う事が良く理解できた。
まあ、今回の投資のお蔭で、金融と経済を一生懸命勉強した。
投資をしなければ、こんなに勉強しなかったと思うと
株に投資したのではなく、自分の経済モチベーションアップに投資。
これに懲りずに、もっとマクロに経済を見られるように勉強しよう。