13階で閉ボタンを押してもすぐに閉まらなかったことに疑念を持ちつつも、安全上すぐには閉まらないように設計されているという結論にしました。

そこで次の12階ではすぐに閉ボタンは押さずに、最初から一拍おいてから閉ボタンを押すことにしました。

13階から12階への下降中のわずかな間に状況を整理し、その直後エレベータは12階に到着しました。


一刻も早く2階でエレベータを降りたいという衝動を少しだけ抑え、扉が開きかけている時から閉ボタンのすぐ上に右手人差し指を据えることは忘れずに、扉が開ききるのをもどかしく待ちました。

13階と同様に、念のため開ききった扉の向こうの空間に12階で偶然乗り込んでくる人がいないかどうかを素早く確かめ、そこに誰もいないことを確認した後に、一拍おいてから準備しておいた右手人差し指で静かに閉ボタンを押しました。

しかし、扉は閉まりません。


13階と同様に、あたかも誰かがエレベータから降りていて、その動きにエレベータの扉の安全センサーが反応して扉が閉まらないかのようです。


一拍後、もう一度閉ボタンを押すと、何事もなくエレベータの扉は閉まり、2階を目指して下降しました。


つづく