ガーナの在留邦人数は351人(2018年10月現在)で、隊員の約60人を差し引くと決して多くはない。

※出典:外務省

 

大半は首都アクラに集中する中で、タマレや北部を中心に活動する社会起業家の方が居る。

 

それがDegas Ltd.を率いる牧浦土雅氏。

 

TEDで「世界の12人の若者」に選出された注目された存在で、日本人の常識から大きく外れた規格外の行動力と実行力を持つ人物。

 

その一方で、タマレに来た時は気軽に連絡をくれて隊員と食事をする一面もあり、器の大きさは計り知れない。

 

前からタマレの倉庫を見学したいと思っていて、現在土雅さんと他の隊員がタマレに来ている良いタイミングで見学させて貰える事に。

 

自分も含めた隊員4人でタマレ郊外にある倉庫に伺う。

 

想像していたより巨大な倉庫の規模に驚く。

 

中には大量のメイズの袋が山積みされ、多くの男性スタッフが袋詰と積み上げ、少数の女性スタッフが掃除をしている。

 

そう、このメイズが現在Degas社がタマレや北部で扱っているメインの商品。

 

ここで扱っているメイズは黄と白の2種類あり、黄色の方が高価との事。
 
次から次へとメイズが運び込まれて積まれて行く。
 
1袋の重さは100kgだが、男達は軽々と持ち上げて頭に乗せている。
 
日本人がやったら首か背骨が無事では済まないだろう…。

 

ビジネスモデルはメイズ農家からメイズを買い取って加工業者に売って利ザヤを稼ぐものだが、社会起業家と言われる所以は農家とWin-Winの関係性を築いている事。

 

これまでメイズ農家がメイズを売れるか否か、価格が不安定な状況が続いていて、所得は良くなかった。

 

そこを頻度、価格共に安定的に買い取る事で農家の収入向上に繋げている。

 

通常の買い取りとは別に、農家への融資の返済として通常の買い取りより安い金額でメイズを納品して貰うパターンもあるとの事。

 

参入を促すために融資を行い、融資先は複数の農家をグループ化して助け合う仕組みを作り、会社として個別に介入しないのは賢いやり方だ。

 

現在買い取ったメイズの不純物を取り除いて出荷しているが、今後は加工まで行った上で出荷しようとしているらしい。

 

加工も含めて様々なプロセスを垂直統合モデルにする事で、利益、雇用創出、今後の成長等でメリットがあるようだ。

 

具体的な数字を交えた細かい話はここでは書かないが、ガーナでビジネスをやろうとしている人には勉強になる事ばかりだと思う。

 

話を聞く限り立ち上げには相当苦労されたんだろうと容易に想像出来るが、この若さでここまで持って行く行動力、実行力、人脈は凄すぎる。

 

そして、今後の新たなビジネスにも期待は高まる。

 

同じ日本人として、ここガーナで社会に貢献するビジネスを日本人が行っている事に誇りを感じる。

 

数年後にはとんでもない存在になっていそうで楽しみしかない。

 

自分も頑張ろう。。

 

 

 

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