半分。87 | 智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

『えっ?!大野くんのそんなとこが好きなの?!』と周りから言われる、ワタシのツボや萌えポイントを、思いつくまま書いている智つぼ。(さとつぼ。)です。



モゾリと...腕の中の二宮が動いて

俺の目が覚めた。

...いつの間にか...俺も眠ってたのか...。



二宮と一緒だと...何故か俺は熟睡出来る。

2年前に会った時と...変わらなかった。



ベッドサイドに手を伸ばし携帯を取る。

時間を見ると...夜中の3時だった。



まだ眠れるな...。

そう思って寝る体勢を取ろうとした時。



二宮が身動いだ...と思ったら

『嫌だっ!!じぃさんっ!!』と

泣き叫んだ。



二宮っ!!二宮っ!!



泣いて暴れる二宮をぎゅうっと抱きしめ

『大丈夫だから』と背中を優しく撫でると

暴れていた二宮が大人しくなった。



...二宮...?


...ぁ.....おぉの...さん.....?



意識が戻って...俺に気付いた

二宮の目線が俺と合った。



...夢...見たのか.....。


...夢なら.....良かったのに.....。



そう言って...二宮はボロボロと涙を溢した。



...俺.....とうとう...一人になっちゃった.....。


...二宮...。


もう...俺には.....誰も...居ない.....。



そうボソリと呟く二宮を見て...

俺は咄嗟に二宮を抱き寄せた。



初めて会った時...

何故か俺は二宮を助けちまった。

いつもなら絶対やらないのに。



体を重ねて...初めての感覚を味わった。

一時だったけど...素の自分を出せた。



2年後にまさかの再会をして

二宮に関わっていくうちに...

いつしか...俺の物足りない部分を

埋めてる事に気付いた。



二宮を...

愛おしいという気持ちが...溢れて来る。



...二宮...お前には...俺が居る。


...え...?


俺が...一生お前の側に居て...お前を守る。

だからお前の命(たま)...俺にくれねぇか?


...大野さん...それって...どういう...意味...?



二宮は涙で濡れた瞳で...

じっと俺を見つめて俺の言葉を待つ。



ちゃんと...言わねぇと分かんないか...。苦笑



...二宮...俺は...お前の事が...好きだ...。


...っ...。



そう伝えると...二宮の目は大きく見開き

ポロリと涙が溢れた。



次から次へと二宮の目から涙が溢れる。

口を両手で押さえてる二宮は

嗚咽で...言葉が出ない。



...っ...ぅぅ...くっ...ぅ...。


...俺の想いは...迷惑か?



そう聞くと...二宮はブンブンと音が聞こえて

来そうな程、首を横に振った。



ぉ...俺...も...大野さんが...好き.....。

でも.....俺...は...俺の体は...汚 れてる...。

俺は...何 人もの男に...抱 かれてる...から...


そんなのは何も関係ねぇし気にもならねぇ。

お前より...俺の方が汚れてる。

俺の手は...何人もの人を殺 した血で...

汚れてる...。汚 れてる俺は...嫌か?


嫌じゃない...絶対嫌じゃない!


俺も同じだよ。

それに...俺は...お前と居ると満たされる。

まるで失くしていた魂の半分を見付けたみたいに...。


...大野さん...。

ホントに...ずっと...側に...居てくれるの...?


あぁ。


俺を...一人に...しない?


しない。

お前が嫌だと言っても側に居る。


ホントの...ホントに?


ホントのホントだ。笑



そう返事をする俺に

二宮は嬉しそうにふわりと笑った。






To be continued.