半分。58 | 智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

『えっ?!大野くんのそんなとこが好きなの?!』と周りから言われる、ワタシのツボや萌えポイントを、思いつくまま書いている智つぼ。(さとつぼ。)です。



オジキの別宅は都心から少し離れた

静かな場所にある。



だから尚更...何故別宅なのか不思議だった。

まるで『狙うなら来い』と言ってる様だ。



智さん、着きます。


ん。



門を通り抜け玄関横の駐車場に車を停めた。

翔が先に車を降り辺りを見回す。



異変はないと確認出来てから

翔は後部座席のドアを開けた。



車を降り玄関に向かう。

翔がインターホンを鳴らすと

数秒後に『はい』と返事が返って来た。



15時にお約束をしていた大野と申します。


『少々お待ち下さい。』



そう言ってインターホンが切られた。



オジキの世話をする人が居たのか...。


そうみたいですね。


...今の声は...もしかして...。


知ってる人なのか?松本。


多分なのですが...。



ガチャリと鍵が開く音がして

玄関がゆっくりと開けられた。



やっぱり...太一さん...。


...潤...久しぶりだなぁ...。笑



出て来た男を見て

松本が『太一さん』と言った。

男は俺と翔の方を見て頭を下げた。



智さんも翔さんも...お久しぶりです。


太一さん...お久しぶりです...。


ご無沙汰しております。



俺と翔は太一さんに頭を下げた。

それを見た松本は驚いた顔をしていた。



大野組長と櫻井さんは...

太一さんと面識があったんですか?


俺が...ガキの頃遊んで貰ってた。笑


大野の親父様と一緒に組に来られた時に

お相手をさせて頂いてました。

ふふっ...懐かしいですね。笑



親父に付いて二宮組に行くと

必ず太一さんが俺の相手をしてくれた。



俺には兄弟が居なかったから...

太一さんを兄の様に思ってたなぁ。



私は...定例会でお会いしてて...

色々と教えて頂いてました。


私が教える事なんて

ほとんどありませんでしたけどね。笑



和人さんが亡くなって...

太一さんは組を離れたと聞いてたけど...

オジキの世話係をしていたのか...。



...太一さん...オジキは...?


リビングで...お待ちです。


起きてて大丈夫なのか?


今日は...体調も宜しいんですよ。



太一さんに案内されてリビングに行くと

車椅子に座って外を眺めているオジキが居た。



...オジキ...。



そう声をかけると...

オジキはゆっくりと車椅子を動かして

俺達の方に振り返った。



...智...翔も...よく来てくれたな。



それからオジキは松本に目線を向けた。



...潤...やっぱりお前ぇも一緒だったか...。笑


...っ...親父様...。



オジキは松本も一緒に来る事を

想定してた様で...松本を見て笑った。



遠くまで...ありがとなぁ。座ってくれや。



オジキにソファを勧められ

俺と翔が隣同士で座る。



松本は『いえ...俺は...』と断ったが

オジキと太一さんに言われて

俺達の対面に座った。



太一さんがコーヒーを淹れてくれて

俺達の前にカップを置いた。



太一さんがキッチンに行くのを見送って...

オジキが俺達を見た。



大事な話を...しようか...。






To be continued.