付喪神奇譚 Ⅱ。117 | 智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

『えっ?!大野くんのそんなとこが好きなの?!』と周りから言われる、ワタシのツボや萌えポイントを、思いつくまま書いている智つぼ。(さとつぼ。)です。



【私を怒らせた事...後悔するがいい。

骨の髄までしゃぶり尽くしてくれるわ!!】



そう言って...妖狐の体から妖気が放たれ

一瞬のうちに周囲がモヤで覆われた。



辺り一面から妖狐の気配がする。

妖狐はモヤに乗じて僕を斬り付けて来た。



【はははっ!!避けるだけで精一杯か童!!笑】


...っ...。


【私の術に手も足も出まい!!笑】



妖狐の爪が僕の皮膚を裂き血が飛び散る。

だがどれも致命傷になる傷ではない。



【泣き叫べ!!命乞いをしろ!!笑】



妖狐の攻撃のスピードが上がった。



【じわじわと殺られる恐怖を味わえ!!

絶望に歪んだ顔を見ながら喰ろうてやるわ】



はぁ...うるさい...。


【...は?】


もうお喋りは聞き飽きた。



そう言って両手をパンッと合わせると

周囲のモヤが一気に晴れた。



【なっ...!!】


僕の術は少し時間がかかるんだよ...。



そう言って祝詞を唱えると...

妖狐の足元に僕の陣が浮かび上がった。



【こっ...これはっ!!】



陣の中で妖狐が暴れ出す。...が...もう遅い。

一度僕の陣に捕まったアヤカシは

絶対に逃れる事は出来ない。



四宮に喧嘩を売った事を後悔しながら死ね。


【ぐわぁぁぁっ!!】



消滅の祝詞を唱えると...

陣の中の妖狐は僕の炎に包まれた。



...だから言っただろう...。

お前ごときに僕が殺られる訳がないと。


...って...もう聞こえてないか。



陣の中央にコロンと...妖狐の核が落ちた。

その核を踏み付けると...カキンと割れて

消滅した。



四宮を...人間を馬鹿にし楯突くアヤカシは...

皆同じ末路を辿るぞ。



周囲のアヤカシの気配に向かって

そう言い放つ。



数匹のアヤカシの気配が消えた。

ある意味...利口な奴らだ。



敵わぬモノが居ると言う事を

理解出来るのだから。



さて...残ってるアヤカシはどう出る?

まぁ...襲って来るなら対処するだけだ。



お前らも...妖狐の後を追うか?

追いたい奴らは出て来い。

...相手をしてやる。



そう言い放つと...

数匹のアヤカシが姿を見せた。



お前らは...命が惜しくないらしい。

分かった...跡形なく消してやるから...

かかって来い。



僕の言葉に...姿を見せたアヤカシ達が

一斉に襲いかかって来た。



...術の完成に時間はかかるけど...

持続性は高いんだよ。



パンッと両手を合わせると...

僕の陣にアヤカシ共が次々と捕らわれた。



妖狐と同じく...逃れようともがく

アヤカシ共を冷めた目で見下ろす。



...足掻いても無駄だ。



消滅の祝詞を唱えると...

アヤカシ共は皆炎に包まれ...消滅した。



陣の中央に転がるアヤカシの核を

陣と共に消し去った。



...智さんの所へ急ごう。



僕は智さん達の後を追った。






To be continued.