半分。16 | 智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

『えっ?!大野くんのそんなとこが好きなの?!』と周りから言われる、ワタシのツボや萌えポイントを、思いつくまま書いている智つぼ。(さとつぼ。)です。



何でもいいから描いてみろ...と言われて...

ホントに何を描いていいか分からなかった。



その時ふと...絵描きが使っている

絵の道具が目に入った。



凄く使い込まれていて...気になって

それを描いてみようと思い

側に座ってスケッチブックに描き始めた。



...おい。



絵描きに声をかけられて

スケッチブックから顔を上げた。



...何?


少し休憩しないか?笑


...え?休憩?


お前...もう2時間位描いてるぞ?笑


...2時間?...マジか...。



絵描きにそう言われて驚いた。

もう2時間も経ってたなんて...。

それ程...絵を描く事に集中していた。



...お前...面白いな。笑


面白い?


お前の描く絵は視点が面白い。

絵描きに...向いてるかもな。笑


俺が...絵描きに向いてる...?



そんな事を言われて...驚いた。

俺には...大野組の組長になる道しか

ないものだと思ってたから。



絵描きにそんな風に言われて...

もしかしたら...俺にも組長以外の選択肢が

あるんじゃないかと...思ってしまった。



...なぁ...明日も...来ていいか...?


ふふっ...構わねぇよ。笑



その日から...俺は毎日絵描きの元に通った。

絵描きから貰ったスケッチブックに...

思うがままに色んな絵を描いた。



それが...ものすごく...楽しくて...。

この人みたいな絵描きに...なりたい...と

そう思った。



坊主。

キャンバスに描いてみたいと思わないか?笑


...キャンバスに.....?

...描きたい...描いてみたい...。



俺は絵描きのアトリエに通い始めた。

絵描きは俺の為に...アトリエの一角を

貸してくれた。



スケッチブックに描くのも楽しかったけど

キャンバスに絵を描くのは...

もっと楽しかった。



絵に夢中になって...このままずっと描き続けていたくて...組を継ぐ事から逃げていた。



そんな時。

.....親父が.....死んだ。



親父が死んで...俺は...組を継ぐ事になった。

俺には...やっぱり違う道はなかったんだ。



組を継いでから...

俺は絵描きのアトリエに行かなくなった。

いや...正確には...行けなくなった。



俺がアトリエに通う事で...

絵描きに迷惑がかかるかもしれない。

それだけは...絶対したくなかった。



アトリエには行かなくなったけど...

絵を描く事は...止められなかった。



翔や...組の奴らに知られない様に

こっそりスケッチブックに描いてた。



スケッチブックが50冊を越えた頃。

俺は...あの絵描きと再会した。






To be continued.