溺愛lover。1 | 智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

『えっ?!大野くんのそんなとこが好きなの?!』と周りから言われる、ワタシのツボや萌えポイントを、思いつくまま書いている智つぼ。(さとつぼ。)です。



ねぇカズ~。俺の靴下どこ~?

まあ。
靴下はこの引き出しに変えるって
前にカズが言ってただろ?

あれぇ?そうだったっけ?笑

それよりカズ。
今日は何時に帰って来るんだ?

カズは今日バイトでしょ?
22時には迎えに行くからね。

22時なら俺も店に迎えに行く。

なら一緒に行こうよ。潤。

カズ。絶対店で待っててね。
カズ。絶対店で待ってろよ。

.....分かったから...。笑
二人共...遅れるよ?

わっ!!ホントだ!!ヤバっ!!

じゃあ行って来るから!!
カズも気を付けろよ。

はいはい。
行ってらっしゃーい。


急いで家を出て行く二人を見送る。


カチャリと鍵を閉めると。
廊下からバタバタと走り去る音。


...まあ兄と潤兄の足音だ。
俺が鍵を閉めるまで待ってる。


まあ兄と潤兄は双子の兄弟。
俺は...二人の...遠い親戚になる。


俺が12歳の頃。
両親が事故で亡くなり...
親戚の家を転々とたらい回しにされた。


両親が残してくれた多額の保険金も家も...
何もかもをたらい回しにされた親戚達に
全て奪われ...俺には何も残らなかった。


何も持ってない俺に価値はなく...
どの家からも放り出され
施設に入れられる時に遠い親戚の二人が
俺を引き取ってくれた。


まるで漫画かドラマの様なシチュエーションだが...俺にとっては...現実だ。


まあ兄はお医者さんで...
大きな病院で外科医をしてる。


潤兄は弁護士で...
有名な弁護士事務所で仕事をしてる。


二人共...俺から搾取出来るモノは
何もないのに...それでも俺を放り出さず
大学まで行かせてくれてる。


二人には...ホント...
感謝してもしきれないよな...。


そんな事を思っていた時。
ピピッ...と腕時計のアラームが鳴った。


やべっ...俺も行かなきゃ。


リュックを背負い慌てて玄関を出て
大学へと向かった。





To be continued.