おはようございます、いちよーです。
右手不調によるシャープペン持てない事情につき、構成不要の短編をお届けしております。その2話目となります。
お楽しみいただけたら幸いです。
前話はこちら⇒キョーコちゃんの快進撃◇1
■ キョーコちゃんの快進撃 ◇2 ■
キョーコちゃんのマネージャーにもなった俺だけど
現在、俺が蓮を主体に行動を共にしている理由は、香凪さんとの報道の絡みだけではなく、ROUTEプロジェクトの一件もあるからだ。
でも当然、マネージャーとして俺はキョーコちゃんの行動予定も把握する必要がある訳で。
およそ半月に一回程度、俺はラブミー部室でキョーコちゃんと待ち合わせ、スケジュールのすり合わせを行っていた。
「 そう言えばキョーコちゃんの学校、来月初旬に試験に入るんだったよね 」
顔を合わせて簡潔に挨拶を済まし、手帳を開いて早々キョーコちゃんにそう問いかけると、キョーコちゃんは両目をまん丸く見開いたあと、おでこを勢いよくテーブルに着地させた。
その音の凄さに俺と蓮も両目を見開く。
俺たちが顔を見合わせたタイミングで、突っ伏したままのキョーコちゃんが恨めしそうな声を漏らした。
「 ・・・・そう、だったかもしれないですぅぅ 」
「 かも?いや、そうだったと思うけど 」
「 はい、そうです。そうでした!泥中の蓮の撮影に夢中で、試験の事を今の今まで忘れていたってことにいま私は気づいてしまいましたっ! 」
「 あ、ほんと?あははは。それで撃沈したんだ。いやいや、役者の鑑だね、キョーコちゃん。仕事熱心で何よりだよ 」
「 あはは・・・じゃないですよぅ!どうして社さんってばそこまでスーパーマネージャーなんですか?こ・の!超絶忙しい敦賀さんのスケジュール把握だけでも大変でしょうに、私の予定も忘れずにいるなんて・・・ 」
「 最上さん。俺を指さすのはやめようか 」
「 ハッ?!私、分かっちゃいました!社さんってば、本当は社長が秘密裏に製作させたサイボーグだったんですね?とても優秀なAIを搭載した 」
「 だったらこの人がマシンクラッシャーになんてなっている訳ないよ、最上さん。俺が思うに社さんは、地球侵略をもくろむ宇宙人が派遣した人間型メカクラッシャーだと思うんだ 」
「 なるほど!それ鋭いかもしれないです、敦賀さん。むしろ本当にありそう 」
「 ナイっ。そんなこと絶対ないっ。俺は生粋の地球生まれで正真正銘の人間です。毎年健康診断だって受けているしね。蓮のそれで納得しないでよ、キョーコちゃん 」
「 ぷふっ。だって、同じ人間のはずなのに私より私のスケジュールを把握できちゃっているんですよ。その方が納得できるじゃないですか 」
「 そんなチープな理由で?それが俺の仕事なんだけど 」
「 仕事?仕事って割り切っちゃえばそんな風に頭に入るものなんですか?違いますよね。だって社さん、それ以外でも色々優秀で・・・。もう本当に不思議ですー。社さんってばどうやって敦賀さんと私のスケジュール管理をしているんですか?だって実際にはスケジュール管理だけじゃなくて、私たちの仕事の取捨判断もなさっているんですよね? 」
「 なさってますよ。そんなに難しいことはやっていないんだけどね。二人が言うように俺ってば地球侵略をもくろむ宇宙人が派遣した人間型メカクラッシャーなので生粋のアナログ派でね 」
「「 ・・・ぷっっっ 」」
「 自分の分も含めてスケジュールはバレットジャーナルで管理してるんだ 」
「「 バレットジャーナル?? 」」
蓮とキョーコちゃんの二人の声が揃ったところで簡単にそれを説明した。
すると・・・
「 社さん!!その方法を是非わたくしめに伝授してください! 」
そんなキョーコちゃんからのおねだりに快く胸を叩き
ともかく時間が許すまで、簡潔に伝授することに。と言っても説明にはそれほど時間はかからないのだが。
バレットジャーナルとは、いま特に人気が出ている手帳管理法、とでも言えばいいだろうか。
バレット=点や記号を使って、やることを箇条書きにした、ジャーナル=手帳のことである。
バレットジャーナルのメインはタスク管理で、タスクとは、to doのこと。
あれしなきゃ
これしなきゃ
あれしたい
これしたい、と日々やる事はたくさん出て来る。
その出て来た中の何が重要か、それをいつやるのか。または排除すべきか。
それを明確にして管理するのがバレットジャーナルなのである。
これを知っているかどうかだけで、毎日の過ごし方はずいぶん変わると俺は思う。
「 用意するのは好きなノートを一冊と一本のペン。これだけ 」 ※ノートはA5が使いやすいよ
「 はい! 」
「 まずインデックスページを作ろう。ノートの全体ページ数にもよるけど、その薄さのノートなら見開き2ページをインデックスページとしてみようか。その次のページをフューチャーログページにする 」
「 フューチャーログ?未来のページ、ですか? 」
「 そう。見込みの予定を書き込む未来のページのこと。キョーコちゃんは学生でやることが多いだろうから、見開き2ページを6等分して半年とした方がいいかもね。枠ごとに月を当てはめ、該当の月の所に試験や仕事やプライベートなど現時点で既に決まっている予定を記入しておくんだ。例えば来月はテストがあるでしょ。その他の予定も確定したら都度、記入してゆく 」
「 判りました 」
「 そこまで書いたらそのページの下にページナンバーを振って。左が1、右が2。書いたらインデックスページに戻って、フューチャーログ〇月~〇月は1P、〇月~〇月は2Pと書く 」
「 すごっ!インデックスページはそうやって使うんですね 」
インデックスページ、フューチャーログページ、マンスリーページ、デイリーページと、俺がキョーコちゃんにそれらの書き方を教えている間、蓮はこっそりこのやりとりを動画で撮影していた。
使い方まで説明し
タイムリミットが来た所で次の現場へ向かうべく
キョーコちゃんと別れて、俺たちはラブミー部室を後にした。
俺が運転する車の後部座席に乗り込んで一息ついた蓮が、思いっきり顔の筋肉を緩めた。
「 最上さんならきっと・・・ 」
「 ん? 」
「 一週間もすれば、きっとあのノートは彼女らしいデザインに変わっているんでしょうね 」
「 あ、ああ、そうだな。キョーコちゃんならきっとカスタマイズすると思う 」
俺にそう言いながら、蓮は己が手にしている携帯に視線を落としている。その様から間違いなく、さっき撮ったばかりの動画のキョーコちゃんを見ているのだろうと想像出来た。
全く、そんな解りやすくデレデレした顔しやがって。
・・・・ん?
いや、ちょっと待てよ!?
「 蓮、いいな、それ。それ、使えるわ 」
「 え? 」
「 な。お前が撮ったその動画、俺の所に送ってくれ 」
「 え。嫌ですよ、何するんですか 」 ←嫌ってあんた(笑)
「 ん?ふっふふふー。それはもちろん、蓮の想い人がキョーコちゃんであることが公になったあと、キョーコちゃんが世間の皆様にやんわりと受け入れていただけるようにすべく、今のうちから数多の女性たちをキョーコちゃんファンとして獲得しておこう作戦その2に使おうと思ってな 」
「 え、なんですか、その剛速球な作戦名・・・ 」
「 ソコにツッコミ入れるな。ともかく送れ 」
「 ・・・・分かりましたよ・・・ 」 ←しぶしぶ
後日、蓮が予想した通り
キョーコちゃんのバレットジャーナルは可愛くカスタマイズされていた。
使い方もやっぱりアレンジされていて、その京子専用バレットジャーナルをキョーコちゃんの許可を得て撮影し、蓮が撮った動画と一緒にプロに編集してもらってからの、社長の許可をもらってSNSに投じる。
その結果。
「 ねぇ、知ってる?京子考案のバレットジャーナル、すっごく使いやすくてしかも滅茶苦茶可愛いんですけど!! 」
「 バレットジャーナル?なにそれ? 」
「 え、知らないのぉ?あたしなんてねぇ・・・・・じゃーん♪もう自分で作ってみちゃったもんねー 」
「 ぎゃー!!なにこれ、すっごいかっわいい♡ 」
「 でっしょー!京子が使ったアイテムってば、100均オンリーで真似しやすいの 」
「 うっそ。100均だけでこんなに可愛く出来ちゃうの? 」
「 そうなの、ほんとに可愛くてヤバいでしょ!キュンとするぅ 」
「 しかも使いやすいって、最強でしょ 」
有り難くも俺の想像通り
良き反応を賜ることが出来て
キョーコちゃんは高校生~20代女性のハートを、キュン♡と鷲掴んだ。
E N D
YouTubeでバレットジャーナルを検索すると、似ているようでちょっとずつ違う、個人仕様のバレットジャーナルの書き方や管理の仕方がいっぱい出てくるのですけど、私はそれらを参考に、やはり自分でカスタマイズしちゃいました♡(〃∇〃)
最近、知ったばかりで右手がアレなんで、全然記入できていないんですけど(笑)
活用したいと思ってます。
⇒キョーコちゃんの快進撃◇2・拍手
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※快進撃3 へ続きます。
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