SS 温もりのともしび | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 先日、リビングの電気が点かなくなった、と呟いてみましたけれど。

 今日のお話はその時に湧き上がった蓮キョ妄想(笑)

 (#⌒∇⌒#)ゞいやー…。もう、どうしようもないよねラブラブ ←もちろん予約投稿です


 最初は拍手小話にしようかと思ったのですが、書き出したら案外長くなってしまったので通常アップに致しました。

 最近、妄想してからまとめるまでの時間が大幅に短くなった気がするのですよ…。

 それでも仕事中妄想が無理になってきたので、確実に2~3日は要しているのですけど。


 楽しんで頂けたら嬉しいのですが、出だしがダークキョコ…。ごめんなさい。


■ 温もりのともしび ■





 ラブミー部の部室の中

 物思いにふけっていた私の視界


 点滅した視界に目がくらんで

 思わず天井を見上げた




( …電球が、切れかけている…? )




 瞬くように点滅する蛍光灯の明かりが

 危険信号を孕んだ警告灯のようにも思えた



 不意に思い描いてしまうのは

 誰よりも心に侵入している、あの人の笑顔…



 ――――― あんなに広い家だと、電気一個切れただけでも大変そうよね…




 そうは思ったものの

 もしかしたらハウスキーパーさんでも雇っているのかも知れない…


 そんな事を考えただけで

 心が急に悲鳴を上げた




 …――――――― いや、だ…

 あの空間に、自分が知らない人が立ち入ることがあるなんて…




 判っているの。

 これは、歪んだ独占欲。



 どうしようもなく膨らんだ想いは、諌める事も難しい位に存在感を増していく。



 それでも

 この想いは決して陽の目を見ることはない


 命尽きた暁にはお墓すらも通り過ぎて

 地獄で業を償うと覚悟を背負った


 禁忌と定めた愚かな私の恋心




 静かに椅子から立ち上がり

 在庫の電球を取り出して

 制服のスカートなど構う事なく

 テーブルの上に乗りあがる



 電球を付け替えるように

 この想いも取り換えがきけばいい…



 胸が歪まないところまで

 気持ちが凹まないところまで



 敦賀さんが好きだと…

 想うたびにこの目に涙が、浮かばないところまで…




「 キョ…!キョーコちゃんっ!何してるのっ!?危ないっ!! 」




 扉が開く音と同時に聞こえた社さんの驚き声で

 思わず大きく肩が震えた。


 持っていたカバンを床に落として

 社さんの顔はあり得ないほど蒼白で



「 危なく…ないですよ?電球、取り替えようとしていただけですし… 」


「 通電したまま電球交換しちゃだめ!他の電気、点いているじゃないかっ!? 」


「 へ…?あ…あれ? 」


 言われたセリフで我に返って、瞬間ふわりと宙を舞った自分に驚く。


「 はい、降りて?ダメだよ、スカートで堂々と… 」


「 つ…敦賀さん… 」


 まるで軽いものを持ち上げたように、ふわりと咲いた笑顔。

 高鳴る鼓動に煽られるように、気持ちだけがまた大きく膨らんでいく。



 いけない…

 いま、涙が流れたら、言い訳なんて思いつかない…



 床へ着いた足元に視線を落とし

 気付かれない様に小さく深呼吸して


 精一杯の笑顔を浮かべた。



「 お疲れ様です…敦賀さん… 」


「 お疲れ様、最上さん。電球、付け替えるなら俺がやるから… 」


「 ええっ!!いいですよ、そんなっ!事務所の先輩にそんなこと!! 」



 大慌てで両手を振って、ついでに頭も大きく振って、これ以上の涙が浮かばないようにと懸命に押しとどめた。



「 社さん?事務所で用事、済ませてきて下さい。俺、ここで電球取り換えがてら待っていますよ 」


「 そうか?じゃあ、行ってくるな?あーもう、本当にびっくりした。キョーコちゃん、遠慮しなくていいんだからね?また後でね! 」


「 え?あ、はい…。すみませんでした。いってらっしゃいませ… 」



 ぺこりと頭を下げた隙に、いつの間にか取り換えられた視界。

 明滅していた危険信号は敦賀さんの手で取り払われていた。



「 実は一昨日、俺も自宅の電球を取り換えたばかりなんだ。はい…完了 」


「 え?それってハウスキーパーさんのお仕事じゃ…? 」


 驚いて見開いた私の瞳。

 心に浮かんだのは小さな安らぎ。


 おかしな安堵が拡がるのは、この醜い恋心のせい。


「 そんな人いないよ?第一、プライベート空間に第三者を入れるのって、好きじゃないしね 」



 紡がれた言葉に思考が大きく揺らいで

 自分はいまどの位置なんだろう…?なんて


 膨らむ一方の恋心は

 少しでもこの人の近くに居たいと請い願う



「 ああ、そうだ最上さん。今日…時間が許すならウチで夕食、作ってくれないかな? 」


「 へ?え?私…が?良いんですか? 」


「 …うん?俺が良いかなって、聞いているんだけど?…いい? 」


「 あ、そうでした。えっと…はい、喜んで!! 」



 甘く拡がっていく小さな幸せ

 どうしようもなく諦めの悪い自分に心の中で苦笑する。



 取り換えられた電球の明かりが、優しく床に影を落として



 自然に自分へと落ちる敦賀さんの影を見つめて

 抱きしめられているみたいだなんて



 破廉恥でくすぐったいその妄想を

 気付かれないうちに掻き消した。



「 えっと…何か食べたいものとか、ありますか…? 」


「 うーん…そうだな… 」



 灯った温もりに少しだけ寄りかかり


 潤んだ視界を隠す様に


 大げさに笑ってごまかしたのに…


 演技の神様は、そんなことすらお見通しだったみたいで






「 ……君の涙が、乾くもの? 」



 優しく頬に触れた手の感触に、心の中で穏やかな温もりが灯った気がした。






     E N D


この後、チューしちゃえよ!…と思った一葉はきっと腐った葉っぱです…。

揺れる恋心は時に醜く思えて、本当は尊いものですよね!

切ない片想い、あなたは気付か~な~い~♪


⇒温もりのともしび・拍手

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