◆瀬田川石(滋賀県)
銘「三笠山」
※別称・若草山(通年、1月第4土曜日に開催される古都・奈良の冬の風物詩"山焼"で知られています。) 
また、山の頂には5世紀頃に造られた「鶯塚」と称される小さな古墳が在ります。

◆ w30・h12・d25㎝


自然無垢の石(うぶ石)で"鷹揚"とした景状と坐り(底面の安定)の良さ、それに
この虎石と称される石種には、石の節理と申しましょうか、採取時に欠け・亀裂などの疵が有る石が大多数ですが、この石には全く見受けられない。これらの条件が加味し、自分の愛石信条を支えてくれている石とも言えます。

◆観る角度を変えて❶


◆観る角度を変えて❷


"虎石"は採取後に往々にして、石膚に油分を塗布し、チャート質の黄色い部分とホルンフェルス質の黒色のコントラストを強調させようとされる愛石趣味家もおられますが、経年と共に染み込んだ油分は、完全に除去出来ず、仮に洗剤や薬品で油分を除去しようものなら、石膚の劣化は免れないでしょう。特に川擦れ不足の虎石などへの不必要なコーティングは、自分にとっては実に卑しく下品に思えてなりません。そのため、自分が探石時には狙いを定め、良く川擦れした緻密硬質な石芯で形姿が構成された虎石のみ持ち帰ります。採取後に高圧洗浄を繰り返し、以降は暇な時間に化繊布で石面の乾拭きを重ねて、屋内の清浄な場所で歳月を掛けて"養石"する事に徹しています。それに応えて年を追う毎に石肌は上品な艶が出てきます。愛石趣味とは、実に長時間を掛けて楽しむことでしょう。


◆新調の台座


最初の唐木製台座の正面見附から底面に掛けて、幅1ミリ、長さ3センチ位のひび割れが出来た為、9月初旬に京都府八幡市在住の旧知の石友で、仏像などの「木彫』も趣味にされている『山本  寛』氏に台座の新調を依頼し、待ちに待って師走の中旬に「出来上がったよ!。」との報に飛んで行きました。

精細且つシンプルで、正に"石を活かす"完成した台座を見て、匠の技術と素材の秀逸さに、只々感謝感激。


◆台座底面


脚底面には、敷板などへの瑕を防ぐ"緩衝材"も付けていただきました。

石を良く識る同好者ゆえの心遣いに、改めて感謝。


blog仲間の皆様、本年も拙い投稿にご訪問いただきありがとうございました。

明年も懲りませずご訪問とコメントもお寄せいただきますようお待ち致します。

ありがとうございました。😊