「おつ~!」
「コッ…」
プラスチックコップの音は響きません。
本日のカレンさんちの小さなバルは番外編。戸塚、柏尾川でお花見です。
「いや~!のぞみくん!お花見日より!だね!暑くも寒くもなく風もなくて!桜は満開じゃあないけど!ね!」
「そうですね。カレンさん。やっとの春が来たって感じで、気持ちがいいですね。で、湘南名物のこれを用意しました」
「お、なに?」
「『大船軒の鯵の押寿司』です」
「夢?ですか?」
「うん。天国てば天の国て場所限定されてるけど、ここが天国じゃないかって思うのよね。花が咲いてて、川があって、三途の川じゃないけど、わったわんだふるわーるど?結局、生きてるうちだよね。天国?極楽?楽園?ここにいたのよ。青い鳥は。そう思わない?」
「ですね」