男性更年期障害とは、落胆、うつ、いらだち、不安、神経過敏等の精神・心理症状、倦怠感、発汗、ほてり、睡眠障害等の身体症状、性欲低下、勃起障害等の性機能関連症状を有する男性である。今日、こうした症状を点数化して診断するAging Male Symptoms (AMS) scaleを使って27点以上を男性更年期障害、または加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)と診断する。ただし、LOH症候群はその名のごとく男性ホルモン低下、すなわち遊離テストステロン値8.5pg/ml未満が診断基準である。

 

 

しかし、実際はこうした診断基準にいたらない患者も多く、漢方薬が多く処方されている。

その中でも柴胡加竜骨牡蛎湯(Aging Male,14,76-81,2011)と補中益気湯(Kampo Med,64,160-165,2013)は論文化されており、まずは一押しとなる。私も処方している。