9月2日・3日と鎌倉の建長寺で開催された

Zen2.0 マインドフルネス国際フォーラム in 鎌倉 

に参加しました。https://zen20.jp/

(私は2日のみ参加だったのですが・・・)

 

 

「禅」にもともと興味があったのと、

鎌倉に住んでいても座禅会に参加することもなく、

なにか機会があれば、禅寺で開催されるものに参加してみたい、

とずっと思っていたところに、「マインドフルネス」

というキーワードがピタリとはまりました。

 

実はこの1年半ほど、この10月に刊行となる拙著

『人生でほんとうに大切なこと 

  がん専門の精神科医・清水研と患者たちの対話』(KADOKAWA)

http://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g321704000578/

執筆のため、ずっと「人生と全うするとは」「生き切るとは」

を考え続ける日々だったのです。

 

余命宣告されたがん患者さんが、最期を迎えるときまで

どのような気持ちで過ごすことになるのかを取材しながら、

自分の人生が幸せだった」と思えるかどうかは、

その宣告を受けるまでの過ごし方にあるのではなく、

その宣告を受けてからの一瞬一瞬の過ごし方次第なのだ、

と思うようになりました。

それはまさに、マインドフルネスな日々を過ごせるかどうか、なのです。

 

 

 

吉田正道老大師のお話から始まって、朝比奈 恵温様、

幸福学で有名な前野隆司教授、雲龍寺ご住職の細川晋輔様

ドラッカー経営大学院准教授のジェレミー・ハンター氏、

羽黒山伏最高位 松聖の星野文紘氏など

多彩な講師の先生のお話を伺いながら、思ったことは

 

 「とらわれないこと」の大切さでした。

 

自分が何にとらわれ、動けなくなっているのか。

とらわれているもの、しばられている(と思い込んでいる)もの

から自分を解放することができれば、もっと人生はシンプルに

より豊かな恩恵を受け、生きていけるものなのですね。

 

その状態になれることを、「無」という言葉で表現したり

そこに至るのに、禅やマインドフルネス、瞑想という

手段(と言ってよいのかわかりませんが・・・)があるのだと

改めて学んできました。

 

とらわれからの解放は、がんとともに生きる方を取材する中でも

大きなテーマでした。

 

そして、私の大きなテーマです。

 

 

そしてもう一つ思ったこと。

修行を積み重ねてこられた方々のお姿、特に「目」は

本当に美しいと深く感じました。

 

そう強く思った方のお一人、雲龍寺ご住職の細川晋輔様に

「門より入るものは家珍にあらず」

という禅語を教えてくださいました。

 

よそからもらったものに価値はなく、

自ら体験し、感じたものこそ真の宝になるというもの。

 

この場に参加できて、大切なものを感じる経験を得られて

本当によかったです。

素晴らしいフォーラムを運営してくださったスタッフの皆さま

誠にありがとうございました。

 

 

そうそう、余談ですが・・・

たまたま隣の席になり、いろいろお話をしたスリランカ人の

27歳の男性があまりに素敵だったので、スリランカという国に

行ってみたい、と思うようになりました。

 

たった一人の人を通して、その国に興味を持つ。

そういうことがどんどん増えていけば、世界の平和につながる。

いい出逢いに恵まれた初秋でした。