朗読舞台『逢いたくて』のお稽古にお邪魔してきました。

6日間で16人の役者さんが、一公演3人、
9バージョンの組み合わせで演じてくださる今回の舞台。
http://news.infoseek.co.jp/article/spa_20160414_01093326/
http://m.ldh-m.jp/news/detail?news_id=10583

私が伺ったのは、イッセー尾形さん、石野真子さん、町田啓太さん
が出演される最終日、15日夜の部のものでした。

とにかく、圧巻。
朗読劇がこんなにも、一瞬も目を離せないものとは。
樫田正剛さんの脚本の力。
そして、役者さんの力量のすごさ。迫力。
感動しました。

この台本をいただいて、
実際に役者さんがしづゑさんの手紙を読まれる姿を見て、
夢じゃなくて、本当に『115通の恋文』が舞台になるんだ、
とやっと実感しました。

といっても、原作とは全く違う世界が生まれています。
それが、また、深い感動でもあります。

これで、南方に散った方々の想いが、
若い世代につながっていく一つのきっかけになれば、
と心から願っています。

私ができることは、
いえ、80年近く前の、この115通の手紙が現存する理由は、
「こんな時代があったのだ」と
次の世代に伝える、「結び目」「語り部」のようなものではないか、
とずっと思っています。

その結び目は、1冊の本という形になっただけでは、
まだまだ弱く、小さく、存在感を持つことは難しいけれど、
こうして、いろいろな方が関心を持ってくださり、
また新たな形にしてくださり、多くの方の心に触れることで、
確かな「結び目」になっていく、と信じています。

一人でも多くの方にご覧いただければ、幸いです。