安吾の心
終戦後の世はなお混とんとしている時代に大学生になった
進駐軍の兵たちを横目に見ながらアルバイトで学費や
遊興費を稼ぎ、夜の街をよく遊んだ
坂口安吾に傾倒したものだ
北の町
金儲けの花は石炭。
黒いダイヤと呼ばれて炭鉱夫の懐は充足していた
学生達はみな苦学、その殆どをアルバイトで稼いだ
それが不屈の精神を養ってくれた
しかし、金が続かなくて退学する者も多くいた
国立大学の授業料は500円／月、3食付き学生寮費720／月
それに対して収入は
週2回の家庭教師2000円、富士製鉄所の夜勤1800円/一晩
米艦船の夜勤歩哨1800円／一晩。
しかし、この二つは超重労働であったが十分な金を稼いだ
弟達へ仕送りもしていた