ポケットティッシュ | ベアリングの日々~ベルリン滞在日記~

ポケットティッシュ

$ベアリングの日々-ティッシュ


ベルリンにくる前にドイツの習慣というか
ヨーロッパ全土ともいえますが
日常でのやってはいけない事やタブーを知っておくべきだと思い
『地球の歩き方』などで習慣について読んでいた頃
テレビで海外ドッキリ番組の特集かなにかでしょうか
街でプロの役者が素人さんにドッキリを仕掛ける類いの
よくある番組をやっていました。


男はカフェのテラスでお茶を飲んでいる人たちの間に座り
だんだん鼻をズルズルすすりだし
あげくクシャミとのダブル騒音をひたすらし続ける
といういたずらなのですが周囲の視線は痛いほど厳しく男に向けられ
呆れた1人はハンカチを男に渡し
『お願いだから鼻をかんでくれ!!』とまで言い出したのです。

日本でも手をしないクシャミなんかは嫌がられますが
鼻をすする事は頻繁に街中や電車内でみられる光景というか
そんなに嫌なモノと考えた事がなかったので
知らぬ間にズルズルやらないように気をつけよう!と
思ったのでした。

欧米では鼻が出てすするのがはしたないようで(当たり前なんですが)
鼻水を出す・鼻をかむのが普通なんだそうです。

そしてベルリンにやってきてすぐ季節は秋(冬みたいな気温でしたが)
鼻をかむ頻度が高い季節です。

飛行機の乗り継ぎでフランクフルトの空港で
ベルリンテーゲル空港行きを待っていた時
はじめてドイツで鼻をかむ人をみたのですが
それはそれはびっくりしました。

私の目の前でイスに座る金髪美女が
おもむろにポケットからヨレヨレのティッシュを取り出し
『オヤジかっ!?』とツッコミたくなる程
ブオーーーッン台風という響きをたてて鼻をかみ
何事も無くティッシュを元のポケットに押し込んだんです。

もうドイツに着いた時からほぼ毎日のように
街中でこの音を耳にするようになって
気にもならなくなりましたが最初はドイツ人の鼻かみの音に比べれば
鼻をちょっとすするのなんて可愛らしいもんじゃあないか!
と思ったものですが出るモノを元に戻すほうが不愉快らしく
文化の違いをおもい知らされました。


そしてそのヨレヨレにみえたティッシュもよくできた(?)モノで、
ドイツでポケットティッシュといえば上のようなモノをさします。
大きさは10,5㌢×5,5㌢の標準サイズに
10枚セットの15個パック約1,45ユーロ程

目の良い方はもうお気づきだと思いますが、そう!ナプキンなんです!
日本で使われる時はなつかしの喫茶店はピラフのスプーンを包む時の!
フォルクスのテーブルの隅に銀色のケースに入っている
やや型押し模様の入ったあれです。

日本で「鼻セレブ」や「コットンフィールローション入り」
なんてモノで甘やかされた私の鼻には非常に硬く感じられる代物です。
これは1回鼻をかんだだけではもったいないと感じる厚みであり
そりゃこちらの人々は何度か使用する為に鼻かみ使用後
ポケットにヨレヨレしまい込むわけです。

緑色の方なんて何の為かにおい付きで
鼻をかむたびにしばらくフローラルコスモスなにおいが
ありがた迷惑なほど鼻に漂う始末・・。