久しぶりに帰ってきた次男は、現在彼女と同棲中。
結婚も視野にいれての同棲ですが、結婚となれば、彼女のご両親にも離婚理由を聞かれることでしょう。
それに、家庭を持つ者として、ただ好きなだけでは何十年も結婚生活は続けられないということも含めて、一度話をしておく必要があると思い、今回話をすることにしたのです。
二人に「離婚の理由をちゃんと説明したいんだけど、これ見て」と弁護士が作成した裁判用の陳情書をみせました。
これは20数ページにもわたり、結婚してから裁判前までの出来事を記したものになります。
「ひとつ言っておくけど、父親がこうだからといって、遺伝子的にあんた達が同じことをするとは限らないし、むしろそういう父親だから自分はそうならないと反面教師として捉えることがほとんどだからね。あんた達はいいお父さんやいい旦那になるし、ママはそう育ててきたから、そこは間違えんとって」と前置きをして渡しました。
長男は「今はいい、興味ない」と言いましたが、次男は読み始めました。
今まで知り得なかった父親の裏の顔が、赤裸々に書かれているので、私も見せることに躊躇いがありましたが、これ以上正確に伝えるすべは他にありません。
分厚い陳情書を読むのが面倒くさいというかと思いきや、時間をかけて真剣に読んでいました。
次男が生まれる前、まだ長男が生後3ヶ月の頃から始まった最初の不貞。
独身だと嘘をつき、その相手にも暴力を奮っていたこと、そして私に「別れたいのに別れてくれない、奥さんから別れるように言ってくれ」と電話してきたイカレタ女のこと。一番、ショックだったのはシングルマザーとの不倫の挙げ句、妊娠させ中絶させたことだったようです。
読み終わって、何も喋らない次男に「クズやろ?」と笑っていいました。返事もなくうなずくだけで、それを見たとき、一瞬見せんとった方が良かったかなと思いましたが、もう後には引けません。
心情が知りたかったので「どう思った?」と聞くと、あれだけ離婚離婚と言っていた義母が、私に親戚の遺産が入る事を思い出したとたん、元夫に絶対に離婚するな、私が死んだら遺産は元夫のものになるからと書いた手紙にドン引いていました。
この日は特にそれ以上、話をすることもなく終わりました。