第6話

 

助けた浦島太郎は

今頃何を思う?

朝になり、とりあえず

助けた彼の電話番号に

メールしてみようとしたけど

 

待てよ

海碧のこと、どこまで知ってるか

わかんないぞ

 

名前なんかも伝えてなかったかもだし

そもそも、警察は個人的なことは伝えないはず

 

助けてくれた人も

電話番号しか知らない

 

名前すら教えてくれなかった

 

てことは

相手も海碧の個人情報は知らないはず

 

免許証とか見せるわけないしね

 

つまり

 

彼と繋がる唯一の連絡方法 

 

こちらから彼の電話番号に連絡すること!

 

しかないわけやん!

 

待ってても、連絡来るわけない

物理的にね

 

 

あの助けてくれた人に

連絡せずにいたら

 

2度と会えないってわけですよ

 

もう、助けてくれた人が

尾崎豊に似てようが

似てなかろうが良いのです!

 

あなたは

彼にお礼をしなきゃいけないのです!

 

自分に言い聞かせては

 

送ろうとしてたメールを修正

 

こんなに文章を推敲したことないぞ

 

一銀で仕事してる出版社の皆様には

本当申し訳ないけど

ほとんど初稿で出してる

唯一あるとしたら

昨年発売になった恋愛小説IIのアルバムコラボした

小説ね。

 

あ、ジャズシンガーの千波さんの

熊本ツアーにも出演しまする

七夕の日と次の日はカランセという

お世話になってるお店のマスターのためにも

盛り上げるよ

ピアノの青柳さんなんて

世界に誇るジャズピアニスト。

朝ドラのカムカムエブリバディに出演してたから

わかる人はわかるよね!

 

これも一銀として出るんだー

みんな観に来てね!

 

よく考えたら

海碧て、すごい作家🖋️じゃん

このアルバムはタワレコにも置いてあるし

 

恋愛小説家としても

活躍してるわけで

 

そんなロマンチストの恋愛小説家が

 

この

 

助けてくれてありがとうございました

せめてお礼をしたいのですが、

どこかでお会いできれば

幸いです。

 

上手く書けない!

 

だけどもうモタモタしてたら

あの人が

大阪に帰っちゃうよ!

 

もーえーわ

 

えい!

上に書いた3行に

 

プラス

 

私は東京で、ライターとイベントプロデューサーをしてます

一銀海生と申します。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

住所と電話番号

 

を書き込んでおいた。

 

これ、普通に仕事で初連絡するときの

常套句だから

全然気にもせずに入れたけど

 

これが後になって

色んな波乱になってくとは。。

 

第6話終わり