皆さん、おつじくー!!。無花果と申す者でございます。

前回は「トラウマは存在しない」という言葉について解説しました。

一見すればいろんなところから反感買いそうな言葉ですけども、

真意をひも解いていくと、その言葉の裏側を知る事が出来るのは楽しい物です。

では、早速ですが前回にもちらっと出てきたサブタイトルの

「感情は出し入れ可能な道具」を解説していきます。

 

さて、感情と聞いて皆さん何を思い浮かべるでしょうか?

一般的に言えば、喜怒哀楽の4つを感情と捉える方が多いと思います。

その喜怒哀楽は皆さんが感じているものであり、人それぞれ違いますよね。

他の記事でも申しました通り、「人によって感じ方が異なる」と言う事は、

「人によって喜怒哀楽の物差しは全く違う物になる」と言う事になります。

それをアドラーは「ライフスタイル」と定義しました。

分かりやすく申しますと、「性格」というふうに捉えていただければOKです。

その人だけの世界観、人生観、クセのようなイメージです。

自分の性格が嫌いだ!変えたい!っていう人結構いますよね。めっちゃ難しいので

大概の人折れてしまうんですけど、「性格を変える事は不可能ではない」です。

 

じゃあ具体的にどう変えていくのか?という話ですが、それは一人一人に合ったやり方というものが存在するのでどれが正解とかはないです。本ブログでは根幹ともいえる考え方のところを解説していきます。

まず、人間は常に「変化」を嫌っている。これが一つ言えることだと思います。

目的論的に言えば「変化したくないという目的があって、今までと同じ行動をとっている」となります。それは過去からの経験をベースに現在、そして未来を考えた結果導き出されたその人の行動指針と捉えることができます。

「ライフスタイル」を変えていくというお話は今後の記事で登場しますが、今回のタイトルにもある「感情」にも関わる話なのでサラッと書かせていただきました。

 

そして性格と同様に変えられないと思われがちなものが「感情」です。

例えば、友達と待ち合わせをしていて友達が少し遅刻してきたとします。

友達とは仲が良いので、全然悪い気はしなかったあなたですが、

別の友達が同じように遅刻してきたときは少し怒りを感じた、、、。

こんな事あったりしますでしょうか?

同じ遅刻という事象なのに、人によって怒りを感じたり感じなかったり。

これは、「怒りという行動を起こす前に相手を選んでいる」というふうにアドラーは捉えています。

すごくキツイ言い方に聞こえるかもしれませんが、「相手を屈服させるという目的のために怒りという感情を手段として用いた。」と考える事が出来ます。

この場合は「遅刻をされた事が嫌だったという事を相手に知らせるという目的のために怒りという手段を用いた。」といった感じでしょうか。この場合、

著書 嫌われる勇気にはこのような例がありました。

「ある母娘がいて、娘を母親が口論になっています。口論の最中に電話が鳴り、母親が不機嫌そうに電話に出た所、相手は娘の担任の先生だった。それを知ったとたん声色も口調も丁寧になった。」

この事からも分かるように、怒りだけでなく感情というものはその場や相手に応じて使い分けていると考えられるわけです。

よく「感情に振り回される」という言葉を聞くと思いますが、今現在アドラーがご存命でこの言葉を聞いたらすごく否定しそうですよね。

 

まとめに入ります。

「感情は出し入れ可能な道具」という言葉の真意は、

「感情はTPOに合わせて変化させることが出来る。感情に振り回されるのではなく、感情をコントロールする事が大切である。人間はそれができるだけの力を有している。」

これも根幹にあるのは目的論です。遅刻された事が嫌だったから不機嫌になったと考える原因論ではなく、遅刻してきた事が嫌だったと言う事を相手に知らせる手段として怒りという感情を用いたという目的論的な考え方であれば、遅刻してきた友人に対する対応はどのようにでも変化させることが出来るようなニュアンスに聞こえるかと思います。

 

今回はこの辺で。ありがとうございました。