高等学校日本史の教科書 | 市井闊歩のWINDER WINDOW!(エッセイ)

高等学校日本史の教科書

話には聞いていましたが、私の時代とは様変わりしていました。

 ビジュアル的になっているのは、近年の傾向としてどの科目も同じようです。小中高校すべての教科書が写真や絵が満載で、文字数が減っているようです。教科書の大判化傾向も、写真や絵が増えれば当然のことです。文字だらけの教科書時代はあまり大きいとうんざりしかねませんでしたから、小さくて厚い教科書でしたね。ところで、その使われている絵の中にはほとんど意味のないものも散見されました。高校の教科書ですョ…。

 それと、読み仮名がやたら振ってあるのには驚きました。高校の教科書で「風俗・七夕・激減・操業・狙撃・確証」等々要らないのではないでしょうか。読み仮名が多すぎてかえって文章が読みづらくなっています。私の頃は、読みが分からない漢字があると、先生の読み方を聞いて鉛筆でルビを振ったものでしたねえ。勉強ってそういうものではないんですかね。

 これに比べると大学で使う教科書(書籍)などは、担当の先生の著作だったりして、写真など著作権がらみのものは面倒なのでほとんどなく、文字だらけですね。ルビなんてほとんどありませんし。高校までの教科書ほど徹底的に文章がもまれていないので、日本語的にイマイチだったりするところもご愛敬。

 しかし、この日本史の教科書にも良い点を発見!中国の地名は、日本語の読みの他、現地語読みも併記されていました。漢字を日本語読みしたところで、日本人にしか通じません。地名で言えば、「そんな地名はない」訳ですから、私は日本語読みに反対の立場です。まあ、例えば英語地名をフランス語読みしたりということは、フランス人にはあるでしょうが、漢字の日本語読みは、似てもにつかない読みになるおそれが高く、絶対そうすべきではありません。