彼と最後に会った日のことを、今も思い出します。



あれからもう、4年半も経ったなんて……



コロナの間、もちろん私達も会えないままでいました。



このまま終わってしまったら、どうしよう……と不安な気持ちはありましたが



その反面、いつもどこかで、私と付き合うより、他に良い独身女性を見つけてもらった方が、彼は幸せになれるはず……と



彼の為にも、いつかは私は身を引かなければいけないと考えていました。



実際に私から別れを告げた事が一度ありましたが………やはり別れられませんでした。




コロナで会えない間も、彼は毎日、連絡をくれました。



「今度会ったら、あのお店に行こう」とか「いちごが好きそうな新しいお店ができたんだ。今度、一緒に行こう」とか……



私が辛くならないように、彼と会える日を楽しみに待っていられるように、そんな話しばかりをしてくれていたのだと思います。



会えない間、彼は頻繁に贈り物を送ってくれました。家族にはバレないように、女性の名前にして送ってくれていました。



送られてきた段ボールを開けると、いつもふんわりと大好きな彼の香りがしてきて、とても切なかったです。



そうやって私達は会う事ができないまま、2021年を迎えていました。



ある日、主人が………頻繁に送られてくる荷物に



「このお友達………俺は知らないけど……どこの誰なの?」と聞いてきて



「学生の時の友達」と言うと



「ふ〜ん………初めて聞く名前だなぁ……そんなに仲が良かったの?よく荷物が送られてくるね」



「う、うん………最近ね、SNSでたまたま繋がって、またやり取りするようになったの」



「ふ〜ん……そうなんだ……」





私の主人は勘の良い人なので……焦りました。



後日、ツインレイ彼に




「主人が気付いてるかもしれないの……申し訳ないんですが、もう送らないようにしてもらえると助かります。ごめんなさい」と伝えると



彼は静かに「分かりました」とひとことだけ言って、すぐに電話を切りました。




それをきっかけに、彼からの連絡が徐々に減り始めました。



そしてある日、「来月、やっと会いに行けそうなんです!切符も取りました」と画像を送ると




「申し訳ないけど、もう会うのはやめましょう。少し前から、もう終わりにしたほうがいいと思い始めたんです。」と彼。



「え……切符も取ったのに……他に好きな人ができたんですか?」と聞くと




「それは誓ってありません。むしろ、もう誰とも付き合う気はないし………

今まで、ほんとにありがとう」と彼。



私が「………分かりました」



と、ひとこと言って電話を切ろうとした時、彼が突然怒り出し



「だってさ、こんなのおかしいでしょ?絶対おかしいよ!


旦那さんが稼いだお金で、他の男に会いに来たりしたらダメでしょ!


あなたは母親なんだよ!


人の妻なんだよ!」と。



私は返す言葉も出てこないまま、泣いてしまいました。それでも彼は続けます。



「ねぇ!何とか言えよ!


ほんとはどう思ってるんだよ!


俺は苦しくて仕方ないんだよ!


いちごには言ってなかったけど、苦しくて体調崩して、10キロも痩せちゃったんだよ。



いちごとこのまま付き合い続けると、俺は本当に病気になってしまう。仕事も健康も全部、無くしてしまうことになるんだよ!


全部、いちごに出会ったせいなんだよ!


ほんとにもう、こんなの嫌なんだよ!しんどいんだよ!


なあ!どう思ってるの?何とか言えよ!」と。



私は泣くことしかできず



「ごめんなさい……」と言うのが精一杯で、そのまま電話を切りました。



それが、彼との別れになりました。