エールフランスへの連絡が繋がらず、娘の熱が治まらず、お互いの仕事で夫との相談する時間もなく…ゆっくり考える時間もないまま時が流れ…。
日本のニュースでは情報不足なので、フランスのニュースでチェックすることに。
iteleを聞きながら、le mondeをチェックしていると、ストの延長と事態の悪化が記されており、この騒動に本格的に巻き込まれたことの現実味が増してきた。
娘も熱が下がらず咳が辛そうなので、仕事の最終日、早退させてもらい病院へ連れて行くことにした。
出発前に病院へ連れて行ける、最後の日だった。
仕事から急いで帰宅し、娘を病院へ連れて行く前にパソコンを開けた―毎日昼頃にエールフランスの運行情報が更新されており、この日、自分たちの便がどうなるかが出るはずだったので―HPを開いてみると…
ほらね、やっぱり!!![]()
欠航リストの中に、自分たちの便が載っていた。
予想はしていたけれど、実際見てみると、頭の中が真っ白になり思考回路がストップしてしまった。
夫も仕事でいない中、私がしっかりしないとという気持ちと、具合のすぐれない娘のことで
どうしたらいいのか、少し混乱していた。
でも、欠航した場合は全額返金と書いてあったのだから、他の航空会社のチケットを買えばいいんだ。
だったらいっそのこと、娘の体調を考えて、少し日にちを遅らせて行こう。
そう思っていた矢先、エールフランスが私達に何の相談もなく、勝手に翌日の朝の便に変更し、日程を送りつけてきた。画面には何の説明もなく、呑気に
「楽しい旅行を」
とだけ、記されていた。
「は???」
しばらく時が止まり、私は呆然と画面を見ていた。
こんな早い便にされても…子供連れて何時に家出ればいいの?!
始発のリムジンじゃ間に合わないよな…
前日に出発して、どこかに泊まれってこと??
大体、この便は飛ぶのか?
こちらに変更しろって言ってきてるからには、飛ぶんだよね??
何度画面を見ても、やっぱり同じ。
つまり
向こうが勝手に変更をしたことで
私達は「全額返金」の機会を逃し
(通常、自分からキャンセルするとお金は戻ってこないので)
他の航空会社のチケットを買うと、お金が倍かかる可能性が出てきた。
一体全体、どうなってるの!!![]()
変更後の便が飛ぶのかも判らず、かと言って、他の会社のチケットを手配して、もし返金してくれなかったら…そんなにお金出せないよ~
これでまた次の便も欠航になったら
また先々の便を勝手に決めて送りつけてくるのかな
こっちだって、シフトが…そんなに休めないし!
取りあえず、電話するしかない。
だけど、先ずは娘を病院へ連れて行かなくては!
…
診察室に入るなり
「あれ?もうフランスから帰ってきたの?」と先生。
「いいえ、明後日です(泣)」
「あらららーーー」
・・・
結果、RSウィルスと診断。
フランス語では“Virus respiratoire syncytial”というらしい。
読んで字のごとく
呼吸器系のウィルスらしく、乳児(0歳)や、体力のない子どもに感染すると、肺炎や気管支炎にかかる恐れがあるらしく…
よりによって今…と先生も同情。
今回は抗生剤を処方され…。
悪化したら大変なので、しばらく休むよう言われ
なんと、まさかのドクターストップ( ̄□ ̄;)
ただ、熱が下がって2日経てばいいだろうとのこと。
…
どうしよう…次に病院へ行くのは週明け。それまでチケットは買えない?
先生のOKが貰えないとフランス行けないかも…
呆然としながら帰宅。
一夜明けて、昨日…娘の熱が下がっていたので、意を決して再びエールフランスへ電話を開始!
途中、エールフランスのHPをチェックしてみると、
なんと…
向こうが勝手に決めてきた便も欠航になっている!!!!
「ばっかみたい!!!」![]()
ブツブツ言いながら、私の頭には血が上っていた。
決まってもいない便に勝手に変更して、何やってんの、おかしいよ!!
そして、繋がりそうにもない電話を再び掛けて、その傍らで
キャンセル出来次第、すぐに他の会社の座席を確保できるように、インターネットでチェックしながら、待機。
…母が、「もうこれ、聴きたくない!!」![]()
スピーカーを通して聞こえてくる、エールフランスの「このまま少々お待ちください」のアナウンスにうんざりしていた。
意識の遠くでそのBGM?を聞きながらパソコンを見ていると、
突然、呼び出し音に変わり、ハッとした。
「大変お待たせいたしました。」
つ…つながった!!!
電話が繋がったら、あんなこと言ってやろう、こんなこと言ってやろう、とイライラしながら考えていたのに、電話にでた方があまりにも申し訳なさそうに出たので
文句を言うどころか、なんだか急に泣けてきた。
やっと繋がったという安心感と、日本人の罪のない?スタッフの方への同情と、どうしてくれるの!という怒りの気持ちと、色んな気持ちが混ざっていた。
本当に申し訳ないという、電話に出た方の気持ちが心に染みてきて、泣きながら
キャンセルした。
全額戻ってはくるが、手続きが済むまでに2ヵ月は掛かるとのことだった。
仕方ない。
取りあえず、ルフトハンザの席があるからいいや。
そう思って受話器を置いた。
気を取り直して、開いていたルフトハンザの予約画面を更新させると
…
????
えっ!!!!?
先ほどまで空席ありと表示されていた便が
こつ然となくなっていた。
あれ?あれ?と何回見直してもやはり表示されず…
パソコンがもどかしいので直接デスクに電話を掛けてみたところ
やはり満席になってしまったと。![]()
…マジで。
フランス、行けないかも!!!![]()
途方に暮れるところ、担当の方が
「あ、でも成田でよろしければまだありますよ!」
うぉぉおおおー!(心の叫び)
「あぁ、もうそれでお願いします!!!」
何時だってもういいよ、行きます、行ければいいんです。
そんな状況だった。
慌てて取った座席ではあったけれど
電話を切って…
なんだか急に全身の力が抜けていくのを感じ…
取りあえず、アイスを食べてみたW。
はぁーーーー。疲れた。
この間、育児放棄状態で、娘を母に任せていた。
いやー、ありがとう、お母さん!(お土産買ってくるね!)
「もー疲れた!」という母にも、アイスクリームを勧めたw。
何故か、疲れると甘いものが食べたくなる。
…そして更に一夜明けた今日…
再び病院に娘を連れて行くと
先生のOKが貰えたので、ホッと一安心。
明後日の便で経つので、今日明日は家でおとなしくしているようにとのこと。
娘も病み上がりなので、あまり無理もさせられないし、フランスではゆっくりペースで過ごそうと思います。
大体…疲れたしね…
心配していたフランスの両親にも連絡を済ませ、
後は、荷造り!(←まだ終わってない)
うかつだった。夫の荷造りを先に親切心で済ませたけれど、そんな余裕があるなら
自分と子供の荷造りを先に済ませておくべきだった。一番楽な荷造りからやってどうするんだ?っていう…
旅の準備、ラストスパート。
予定した夜の便ではなくなってしまったけれど…
向こうに行ってから娘の具合が悪くなるより、こっちで治して行けて良かった。
これで逆に良かったんだ。
今なら、そう思える。
久しぶりのフランス。
初めての子連れ旅行。
楽しんできたいです。