ようやく手元に届いたパスポート。


それが入っていたこぎれいな封筒には、父の字で

私の名前と、パスポート在中、と書かれていた。


その後すぐに両親に電話をし、無事に受け取ったことを知らせた。

両親の声は、落ち着きを取り戻し、逆にその優しい声が涙を誘った。


「これからは一人で行くんだから、気をつけなさい。」


そう言われて、電話を切った。ちょっと旅行に慣れてきたから、気持ちが緩んでいたのかな。



その後チェックインも無事に終わり、その足で手荷物検査も済ませ、いち早くGATEへ。

そこで、見知らぬ女性が、話しかけてきた。



どうも、お嬢さんがイギリスにお住まいだそうで、今回一人で会いに行かれるとか。

しばらくお互いの話に花を咲かせ、楽しいひと時。

お嬢さんも国際結婚だそうで、あちらに住むことになって長いみたいで、反対こそしないものの、

心配で眠れないときもあるとか。


やっぱり、親っていつも子供のこと考えてるんだって思った。

国によって、生活の仕方が違うから、そういうのが表面化してくるのは、話を聞いてると

実際子供ができてから、いろいろな違いに悩まされるみたいだった。



私も今は気にならなくても、そのうちいろいろ考えることも出てくるかもしれないな…


だからこそ、お互いの歩み寄りって大切だと思った。




そしていよいよ、イギリスへ…