第7章 韓国ドラマ映画 
220.財閥家の末息子❶
 
 
 
去年2022年の11月から12月に掛けてソン・ジュンギ主演の表記ドラマ『財閥家の末息子』がニュースを騒がせました。
世界各国のNETFLIXEディズニープラスで配信され、デイリー1位を長らく独占したとの事。

 

 

当然我々もそのニュースを閲覧しますから、日本でのドラマ配信を心待ちにしましたが、待てど暮らせど放映開始のニュースは来たりません。
結局、世界的に唯一日本のみ配信されず、グレーゾーンの楽天Rakuten Vikiで視聴するしか術(スベ)は有りませんでした。
 

 

私も縷々述べて居ますが、日本では特定のサービスによる独占を避ける為か、『カルテル』とも言える取引が確立しており、大まかに言って
 
❶ネットフリックス
❷ディズニープラス
❸KNTVか衛星劇場の後WowWow
❹UーNEXTやHulu
❺Amazonプライム、アップルTV、dTVなど(少数)
❻たまにKBSワールド
❼楽天Rakuten viki(特殊な形態)
 
と言った風にドラマの貰われ先が分かれます。
全てのサービスに契約しないと話題のドラマを漏れなく視聴する事は不可能です。

 

 

主に配信サービスかケーブルTVに分かれますが、全部契約しようとすると毎月1万円以上の出費となり、コスパを考えると躊躇(ちゅうちょ)せざるを得ないのが現実です。
一方の本家本元、韓国では数多くのケーブルTVや大中小配信サービスが乱立しており、ドラマ数も多いので日本よりドラマ視聴にお金が掛かりそうですが、10個近くのケーブルTVや配信サービスに加入しても毎月1千円から2千円近くで抑えられるパック契約になって居るそうで、それならば気軽にドラマ視聴が出来ます。
 
韓国情報誌では、こう言ったパックプランが韓国一般家庭の9割方シェアを占めて居ると有りました。
それならば日本の様に「どのドラマが視聴出来るか」では無く、「どのドラマを視聴するか」に集中出来そうです()

 

 

日本で極力お金を掛けずにドラマ視聴をしようとするならば、DVDレンタルを待つか、2〜3年後にBSか地上波で放送される偶然を待つしか有りません。
勿論、ネット配信のドラマはいつまでも観られませんが。
 
このドラマ『財閥家の末息子』にしても、Netflixで放送され私もレビュー記事を書いたユ・ヨンソク主演『愛と、利と』の前番組でしたから、本来なら同じくNetflixで配信されても良さそうな物なのに、どんな経緯なのか運命の分かれ道が存在した様です。

 

 

長らく何処で何時(いつ)から放送されるか全く消息有りませんでしたが、最近、動画配信サービス「Lemino」(旧dTV)にて4月12日(水)より独占配信スタートする事が明らかになりました。
配信サービス「Lemino」(旧dTV)普及の為の起爆剤に使用される模様です。

 

 

さて、韓国情報通を自認(自称?)して居る私が指を咥えたまま、手をこまねいてジーッと待っているワケには参りません。
幸い私には強い味方が居ます。
韓国マートでDVDを購入する方法です。
ほぼブラックに近いグレーですが、ニューカマー相手の商売なので2話収録1枚250円で随時放送のドラマDVDが安価で購入出来、大いに助けて貰って居ます。
また、日本ではほぼ購入不可能、視聴不可能な往年の名作も注文出来るので、言い尽くせぬおかげを被って居ます。

 

 

しかし、このDVD購入にもネックは存在し、1番の問題は日本語字幕が無い事です。
私もウリハッキョ(朝鮮学校)で16年間勉強し、長年韓国ドラマ・映画・書籍などに接して来たので9割方は聞き取れます。
なので、時代劇で有れば殆どヒアリングには困らないのですが、現代劇は人によって言葉が早かったり発音が聞き辛い事も多く、韓国でしか使用されない言葉、流行語・略語・新語・外来語などが多く出現するので困る事然りで、発音を頼りにネット検索してやっと理解出来る言葉がポツポツ登場します。

 

 

法律用語・経済用語なども日本語(漢字語)と異なる言葉が多く厄介です。
その上に方言(訛り)はまさに鬼門で、特に全羅道訛りはお手上げです(笑)
 
今回『財閥家の末息子』を購入し、夫婦してそれこそ「眼を凝らして」と言うより、一切のノイズを取り払い「耳をすまして」真剣に視聴しましたが、頭をフル回転させて頭痛がする位の疲労感を催しながらも、大事なフレーズが理解出来ず多いに苦しみました。
せめてウリマル(朝鮮語)の字幕でも出てくれたら端緒が掴めるのに(!)と地団駄踏んだ場面が再三有りました。

 

 

何度画面をストップしたり、巻き戻したり、検索したりしながら視聴した事か分かりません。
特に大事な登場人物で有る主人公ソン・ジュンギの祖父イ・ソンミンがクセの有る慶尚道訛りを連発するので多いに苦しみました。
完璧には聞き取れなくてもおおよそ理解は出来るので、最終的にはニュアンスで理解せざるを得ませんでした。

 

そんなこんな、障害物を飛び越しながら視聴完了したこのドラマですが、それらを除いても大いに楽しめた作品でした。
 
述べなくてはいけない事柄が多いですが、一般の方は視聴してらっしゃらないでしょうから短めに述べたいと思います。

 

 

まずは毎度の制作意図から。
 
スニャン順陽家の忠実な下僕だった男、ユン・ヒョンウ(ヒョヌ)-
心と体を捧げた努力の代償は-
人生...ログアウト!
 
しかし!!彼が目覚めたところは...
1987年の大韓民国--スニャン順陽家!!
財閥の家の下僕、ユン・ヒョヌが
財閥家の末息子、チン・ドジュンに
人生...リブート!!
 
誰も想像できなかった反転-
人生2回目が始まるんだが...

 

 

『ヘル朝鮮』の青春たちの絶望シグナル - 「イセンマン(今/生/亡)」
「今の人生が滅びた」??じゃあ、次の人生は可能ってこと?
我々は知っている。そんな事は決して起こらないって事-
ただ次の人生でも有って、苦しい自分の人生を救って欲しいだけ。
だから、 「イセンマン(今/生/亡)」はまだ、絶望のシグナルではない。
我々の「青春」たちがこの世に送る切実な救助シグナルだ。

 

 

二極化が日に日に激しくなって、出身成分がすぐに階級になる社会。
親が一番大きな「スペック」で、「才能」の世の中。
生まれたその瞬間、ゆりかごからお墓まで...一発で決まったら--
つらい人生、生きていく意味があるかな?
あえて希望を謳えるかな?
 
誰でも人間という理由だけで祝福されて尊重されるべきだと-
相変わらず信じている。
そんな世界を夢見ることが、もしかしたら輪廻転生より時間旅行より憑依よりも-
もっと不可能なファンタジーだとしても...
 
(引用 公式サイト)

 

 

ちょっと分かり辛かったかも知れませんが、理解を助ける為、あらすじを引用します。
 
韓国を代表する財閥スニャングループに忠誠を尽くしながら、あっけなく切り捨てられて銃弾に倒れたユン・ヒョンウ。
彼が目を覚ますとそこは、ソウルオリンピックを翌年に控え、民主化へと突き進む激動の1987年だった。
スニャングループ創業者チン・ヤンチョル会⾧の孫チン・ドジュンの体に乗り移り、二度目の人生を歩むことに。
自分の殺害を指示した人物の一族として生きることになったヒョンウが一発逆転を狙う、新たな人生ゲームの行方は…。
 
(引用 海外ドラマナビ)

 

と言ったスリリングなお話です。

 

 

リブート物でSF、時代物で経済ドラマで復讐物、オマケにサクセスストーリー物といつもの韓ドラ特有の「ジャンル満載」ドラマ
原作はウェブ小説で、韓国ではかなり有名な作品だそうです。
韓国では6%台から始まった視聴率が最終回、全国26.948%、首都圏30.101%の超特大ヒットで終了した事も話題になりました。
その上主演が人気俳優ソン・ジュンギと来てますから話題が話題を呼びました。
当ブログでも紹介して居る『ドラマ評判ランキング』『映画評判ランキング』ソン・ジュンギイ・ソンミンが度々上位にランクインして居る事からも韓国での人気の程が伺えます。

 

 

切った貼ったの真剣勝負、騙し騙されオセロの様な反転の連続、1987年からの激動の韓国最現代史を大事件と共にナゾってくれますから歴史の勉強にもなり、政治経済のおさらいにもなり、「一石三鳥」とも言える「見なきゃ損」なドラマと言えそうです。
 
この様に書きながらも、ドラマ視聴から大分経って(2月末には視聴完了)今更ながらレビュー記事を書いて居るのには、実は大きなワケが有ります。
その話題については長くなるので、本来1回のレビュー記事で終わろうと思い書き始めたクセにいつものムダな寄り道のせいで長くなってしまった事に託(かこ)つけて、次回述べたいと思います。
お手数ですが再度お付き合い下さい。
よろしくお願いします。
では。
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