第6章 韓国ドラマ映画 
201. ドラマ 恋は盲目〜2度目の恋❶
 
 
 
ザリガニを何匹か水槽の中に入れたらどうなるかと言う酷い展開で、我が家を大いに楽しませてくれたマクチャン(どん詰まり)ホームドラマ『ウラチャチャ私の人生』が無事終わり、新番組が始まりました。

 

 

韓国の本題が『내 눈에 콩깍지』と有り、邦題は『恋は盲目〜2度目の恋』と有りました。
前々作『国家代表ワイフ』『ウラチャチャ私の人生』などのキャッチーな題名とは異なり邦題の『恋は盲目』と言うタイトルが何だか普通過ぎると言うか、な〜んの変哲の無いワンパターンな恋愛ドラマ風のタイトルな気がしてならなかったので、『콩깍지(豆殻(まめがら)』と言う不思議な本題がどんな意味か調べて見る事にしました。
 
ネット辞書によると、콩깍지コンカクチとは豆殻(まめがら)の意味だそうですが、朝鮮の慣用句で「目に豆殻(まめがら)が被さった」とは「相手に惚れたせいで、その人の欠点には目がくらんでしまった状態に陥った事」を意味するそうな。
「この人なら幸せに暮らせるという幻想に浸っている」などと言う、少々否定的な視点が含まれていると有りました。
まさに「恋で盲目に陥ったサマ」

 

 

「目に豆殻(まめがら)が被さる」とはユニークな表現では無いですか?
日本にも逆の意味で『目から鱗(うろこ)が落ちた』と言う表現が有りますから、それに似た脈絡を感じます。
(ちなみに目から鱗とは全く逆の表現で、真実を悟って今まで見えなかった物が見える様になった状態を指します)
 
なるほど、それなら邦題の『恋は盲目』と言う言葉がピッタリとも言えます。
突然恋に堕ちて何も見えなくなってしまった状態を指す言葉ですから。
『目から鱗(うろこ)』の様に、日本にも盲目状態を表わす面白い表現が有ると良いのですが。
 
と言うワケで、今回はこのドラマのレビュー記事を書かせて頂きます。

 

 

こう言った100話もする長丁場のドラマは最初が肝心なので、小さな設定も逃さず眼を凝らして観ようと気張り、真剣に見ましたが、1話からドロ沼の展開で驚かされました。
が、しかし10話まで見終わったこの期に及んでも、私が知りたい情報は明かされず、この後も当分明かされそうに有りません。
それはヒロインのダンナが何故居なくて、どうして姑の家で暮らして居るの?と言う疑問です。
何とも不思議な設定のドラマです。

 

 

ここで、まずは企画意図を。
 
30年の伝統のコムタン屋に不良嫁が現れた!
 
何があっても言いたいことは言う、胆力有るシングルマザー、ヨンイの2番目の恋、そして心配の絶える事のない、ワケ有りの多い家族たちの話だ。
 
夫と死別して夫の姑家族と仲睦まじく生きていたヨンイに訪ねて来た2番目の恋、キョンジュン
しかし、キョンジュンは5年前に亡くなった夫の角膜を移植されて目を開けた正にその人だった。
明けの明星のように輝いていた夫の両目を受けて、新しい人生を得た男を愛する事が出来るだろうか?
果たして、姑の家族はヨンイの新しい出発を心から祝ってくれるかな?
最後までヨンイの家族として残って彼女の新しい人生を応援してくれるかな?

 

 

たとえ外見では態度不良、言行不良、図々しく見える21世紀の嫁だけど、
結局はヨンイの新しい出発を応援してくれて、彼女に心強い実家になってくれる姑の家族と周りの人物たちの話を通じて家族の真の意味を振り返ってみようと思う。
 
(引用 公式サイト)
 
このドラマ、良く見ると設定が前回のドラマに良く似て居ます。
ヒロインが両親を亡くした点、夫なしで一人で子供を育てて居る点、ヒロインの親ではない家族(ここでは姑の家)が親の代わりに面倒を見て居る点、相手役の男性に血の繋がらない継母が居て実の息子と彼を差別する点…など。

 

 

同じシングルマザーでも自分の子では無く兄の子どもを我が子の様に育てた「ウラチャチャ」とは違い、このドラマではヒロインの夫が亡くなったとだけ有り、他に生前の顔や姿など何の情報も出て来ないので、夫が無くなった事情がドラマの大きなキーワードになるかと思われます。
 
しかし、親が居ないとは言え、ダンナが亡くなった姑の家で姑の家族と同居するとは…
日本では有り得ない話しだと思われますが、韓国では普通なのでしょうか?

 

 

最近、良くホームドラマを観ていても新婚から姑の家に同居する設定が多いです。
最近観たドラマは皆、ワザとトラブルを起こさせてドン詰まりのストーリーを描く為に同居する設定にして居るのでは?と思う位、気の合わない姑と嫁が同居する設定が多いのです。
だからホームドラマなのかな?
不思議に思い、昨今の韓国住まいトレンドを調べました。

 

すると、2019年の『新婚夫婦統計』結果によると、新婚家庭が親世代と同居する率は10%程度だと有ります。
当然韓国も日本と同じトレンド「単世帯化・核家族化」を辿って居る筈で、親と同居と言う選択はほんのごく一部でしょう。
ましてや日本以上に住居費用が掛かるこの国で、同居に必要な広い住居を確保するのも日本以上に難しい事と思えます。
 
余談ですが、調べによると韓国で5年以内の新婚夫婦が持ち家を購入するパーセンテージも44%と、かなりの数に上がると有りました。
韓国では日本と違い一戸建て住宅よりも分譲マンションが好まれる傾向に有るので、新婚時代から『終(つい)の住みか』としてマンション(韓国での呼称はアパート)を購入する事例が多いのでしょう。

 

 

ドラマで大家族を描くのは韓国人の家族パターンを表して居るのでは無く理想像を描きたい為でしょうか?
日本でも1970年代までは『ムー一族』『寺内貫太郎一家』など大家族のドタバタホームドラマが隆盛しました。
アニメとしては国民的アニメ『サザエさん』が今もロングラン放映中です。
 

 

『サザエさん』に至っては今や有り得ない「世田谷の平屋の一軒家」に大家族が住み、人畜無害の軽い騒動を巻き起こすホームドラマアニメとして以前ほどでは無きにせよ日曜日お茶の間の風物詩として定着して居ます。
この様なキャッチーな設定・モチーフは現代では有り得ない設定ですが、過去日本が経験した時代のノスタルジーとして作用して居るのでしょう。

 

 

一方の韓国版ホームドラマで必ずと言って良い程登場するのが「財閥一家」です。
身分や階層を超えた愛がホームドラマでもメインテーマ、もしくはサブテーマになります。
ここは日本と大違いな部分です。
思うに戦前の財閥が解体され4大財閥のみ残された、「民主化」された日本に於いて『財閥』とは決してプラスなイメージでは無く克服されるべきマイナスイメージに捉われて居る側面が有るのとウラハラに、韓国に於ける『財閥』とは戦争後の苦しい中で勝ち抜いた「勝ち組」としてのプラスイメージ・憧れ(とそれに付随する嫉妬)が勝っているのでは無いでしょうか?

 

 

それは日本で「金持ち喧嘩せず」の様に、お金持ちが裕福を誇らずひっそりと暮らす「謙遜が美徳」の文化意識が尊ばれる風潮とは違い、「ナッツ姫」の様に財閥であればどんなカプチル(パワハラ)をしてもお金で許される『黄金万能主義』『格差社会』が蔓延る韓国の風潮とそれらの行為への批判的視点が大きく作用して居ると思われます。

 

 

ドラマに戻ると、シングルマザーのヒロインと財閥御曹司の「ツンデレイケメン彼氏」は偶然出会い、ドラマの定石通り反発し、そして必然の様な運命に導かれ惹かれて行きます。
ヒロインヨンイを演じるペ・ヌリは当初イジワル顔に見えて私の中で好感度が中々上がりませんでした。
サブヒロインを演じる存在の様な気がして。
しかし、人生の荒波を逞しく生き抜く姿がヒロインにピッタリだとキャスティングされたのでしょう。
回を追う毎に違和感が薄れて来ました。
 

 

相手役のキョンジュンを演じるペク・ソンヒョンも子役出身でキャリアを重ねており、これまで助演級の出演が多かった様ですが、中々の好青年です。

 

 

しかし、ヨンイの姑(しゅうとめ)が理不尽に怒鳴る姿にイラッとさせられました。
嫁にこんな態度を取るなんて…
韓国では普通の事なのでしょうか?(笑)

 

 

気になる韓国での視聴率ですが、固定視聴層を抱えている枠の為、16.1%の好スタートを切り、上下行ったり来たりしながら48話で最高視聴率17.5%を記録しました。
現在50話まで放送済みです。
 
それにしても、週の5日間毎日連続で全100話視聴するとは作る方も観る方も気合いが入ります。
どうあれ欠かさずチェックして居る私もかなりのヒマジンと言うか、9時からのニュース視聴前の✖️1.5倍速のながら見ですが、今後もすかさず視聴して行こうと思います。
ドラマ展開を見てまた出没させて頂きます。
では。
 

 

<参考文献>
통계청  행정자료를 활용한 「2019년 신혼부부통계」결과
KB부동산  5년차 신혼부부, 내 집 마련 희망 사항일까?
 

#韓国ドラマ #韓国時代劇ドラマ #韓国映画

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