第5章 韓国朝鮮の社会
8.世界不平等報告書 2021
長くこのブログを読んで頂いて居る方々はご存知の事と思いますが、私のブログで政治色は極力排除しております。
私がノンポリかと言うと正反対で、政治的主張も強ければ何事にも一家言持つ人間です(笑)。
しかし、このブログは『歴史ブログ』と銘打って有る事も有り、政治史以外の時事ネタは取り上げません。
何故かと言えば、良く営業マンの心得として「政治と宗教とプロ野球の話しはするな」と言います。
スタンスが人それぞれ異なり、1番喧嘩になり易いセンシティブな問題だからです。
特に政治は朝鮮が南北に分断されており、日本とも微妙な関係だけに、政治問題を取り上げるとパンドラの小箱を開けた様に収拾が付かなくなります。
と言う事で、現在KBSニュースを付ければ連日の様に来年の大統領選挙のニュースでもちきりですが、涙を呑んで沈黙しておる次第です(笑)。
今回のニュースもややもすればネトウヨや嫌韓、ひいては立場が違う政治スタンスの人に突っ込まれそうで躊躇しがちですが、客観的ニュースとして取り上げさせて頂きます。
フランスの著名な経済学者トマ・ピケティ氏が設立した世界不平等研究所が世界の不平等が深刻な領域に達している事を示すレポートを2021年12月7日に公開しました。
世界不平等研究所が公開したレポートによると、世界全体の資産の76%は上位10%の人々によるもので、上位1%の人々だけで世界全体の38%の富を支配しているとのこと。一方で下位50%の人々の資産を全て合計しても全世界の資産の2%にしかなりません。
以下の図は「収入上位10%の人々と下位50%の人々の収入差」に応じて各国を塗り分けたものです。図を確認すると、ヨーロッパの国々やオーストラリアなどでは収入差が5~12倍に収まっているものの、南アメリカ・アフリカ・中東などの地域では収入差が19~140倍に達していることが分かります。
KBSニュースで、自国韓国の不平等指数レポートをアナウンスして居ました。
購買力基準1人当平均所得
<左からドイツ•フランス•韓国•イギリス•スペイン•イタリア>
韓国の成人が保有する富は平均17万9700ユーロ(約2295万円)で、中国の平均の2倍以上、インドの平均の8倍以上となり、アジアで最も裕福な国の一つと評価されました。
不平等指数
<韓国・ドイツ・イギリス・スペインイタリア・フランス>
一方、富の不平等は所得の不平等より深刻で、上位10%層が保有する富は平均105万1300ユーロ(約1億3400万円)で、全体の富の58.5%を占める一方、下位50%層は平均2万200ユーロ(約258万円)で、5.6%にすぎません。
上の表の様に平均所得は欧米諸国並みでも、分配の格差は14倍と、フランス7倍、スペイン8倍、イギリス9倍、ドイツ10倍に比べ14倍と激しいそうです。
富の分配不平等なんと52倍。
90年代以降、国の全体所得のうち上位10%層のシェアは10ポイント増え、下位50%層のシェアは5ポイント減って不平等がさらに拡大して居ます。所得を基準にすると上位10%層と下位50%層の格差は14倍ですが、富を基準にすると上位10%層と下位50%層の格差は52倍に広がるのです。
勤労所得も男女で平等ではないとの評価でした。韓国の全体の勤労所得のうち女性のシェアは1990年の27.3%から2000年に29.2%、2010年に30.9%、2020年は32.4%と増え続けていますが、理想的な平等値である50%には及ばないことが分かりました。
以下のグラフも参照に。
1人住まいの所得