<ドラマ 大王の夢>
 
ワンポイントコラム
<韓国朝鮮歴史のトリビア>
228.ソウルの語源
 
 
 
 
Facebookにも書きましたが、元々私は理論的な文章より、思い思い、徒然(つれづれ)に書くのが好きで、どんなオチにするかを後先考えずに書き始めて何となく書き終わる文章が好きです。
 
所謂(いわゆる)「随筆」と言うジャンルが好きで、今風に言うと「コラム」と言うのかも知れませんが、そう言う意味ではこのブログに向いて居るとも言えます(笑)。
お陰様で、自分の思い立った事を書きたくて、そうした余計な事をさりげなく?ブログ記事にも忍ばせたりして居ます。
 
 
今日は朝、珍しく早々とブログ記事が出来上がったのでのんびりしてしまいました。
普段なら時間との勝負なので、えらい違いです。
休みの日には朝早くから今や私のリビング化して居る、幕張新都心のイオンで、本を読むのが日課になって居て、今日は家から持ち寄った本を読んだのですが、TSUTAYA  in STARBUCKS店内で座り読みする図書(つまり買わずに済ます本)に比べ集中力が持続しません。
 
 
店の本だと3〜4時間内に新書本を1冊読み切らないといけない『使命感?』から、途切れぬ集中力で無事1冊読み切ってしまうのですが、やはり後でも読めると言う『甘え』が出るのでしょう。
 
人間、いつでもどこでも自分を追い詰めないと必死になりません。
私は毎日自分自身を「背水の陣」に追い込まないと頑張れない人間だと言う事を最近、つとに知りました(笑)。
 
こんな私ですが、見知らぬ誰かが駄文を読んで楽しんでくれて居る(であろう)事が多いに励みになって居て、文章を書かずには居られないのです。
 
 
今日もドラマ「大王の夢〜王たちの戦争」を見て居たら新羅の首都「慶州」ソラボル徐羅伐と呼んで居た事から、ソウルの語源を掘り下げてみたくなりました。
 
何の縛りも無く徒然(つれづれ)に書けるブログと言う媒体ならではの「トリビア」つまり、取るに足らない事柄を詳しく取り上げられるのはとても幸せな事です。
 
<ドラマ イテウォンクラス>
 
と言う事で、今回はソウルの語源について深く掘り下げて見たいと思います。
 
ソウルの語源など普通の人は興味有る筈は無く、(ましてや外国の人は尚更?)どうでも良い問題だと思いますので(笑)、大して重要な話題では有りませんが、お付き合い頂ける方のみお付き合い下さい。
 

<新羅の首都 ソラボル>

 
ここで言うソウルとは、魂(たましい)を意味する英語のソウルとは勿論無関係です(笑)。
ソウル서울とは日本語で言う所の「みやこ」に似た言葉だと言えます。
「みやこ」「都」「京」などと漢字を付けて読みますが、本来の意味は異なります。
 
<史劇に登場する都城>
 
語源辞典を見るとみやこの語源はこう有ります。
以下引用します。
 
「みや」は「み(御)+や(屋)」の意で、御殿・宮殿のことをいい、本来は神霊のいるところ、すなわち「宮」をいった。
「こ」は「処」で、ここ、そこ、いずこなどのように場所を示す接尾語。
「みやこ」は、本来は宮殿のあるところをいい、江戸時代までは京都のことをさしていた。
 
(引用 由来・語源辞典)
 
「みやこ」と言う言葉は粋で趣きが有って、歴史が好きな私としても好きな言葉のひとつですが、こうした由来を知ると尚更好きになります。
 
<慶州 都城復元模型>
 
朝鮮語の「ソウル서울」と言う言葉も日本語の「みやこ」と似た粋な感情を思い起こさせてくれます。
勿論、現在では固有名詞・都市大韓民国の首都「ソウル」としてのイメージが絶大だとは思いますが。
 
ソウルと言う言葉は本来「みやこ」と言う意味です。即ち、「首都」と言う意味です。
例えば「ピョンヤンは共和国のソウルです。」と言う風に使います。
 
ソウルの地理の記事でも名前の由来を簡単に述べましたが、この言葉の由来は三国時代に遡ります。
幾つかの説を箇条書きします。
 
<都城復元模型>
 
❶三国時代、新羅初期に国号を「ソナボル西那伐・ソラボル徐羅伐・ソヤボル徐耶伐」または「ソボル西伐」、あるいは「サラ斯羅」、「サロ斯盧」としましたが、このような名前が首都の名称に変遷したと推定して居ます。
この様に、新羅の首都「慶州」がソラボルと呼ばれた事から首都を指す言葉になったと言われます。
 
 ソラボルの「ソ」は沙、所、東、徐、鐵、斯、新、牛などであり、
「ボル」は頭、明、白、太陽を指す言葉で、その意味は野、平を意味し、他の漢字表記では伐、火、發、弗、夫里、夫餘、飛流などと書き表しました。
 
<慶州地図>
 
ソウルの「ソ」수리スリ頭・솔ソル・솟ソの韻と通じる言葉として高い・神霊的という意味を持った言葉に由来し、「ウル」ポル広場・プリから変音されたもので、大きな町、大きな都市という意味を持つ言葉に由来したと言えます。
 
❷ 慶州を「金城」と読んだ事から「金=쇠=セ」「城=ウリ우리=ウル」になったと言う説も有ります。
意味合いは❶と類似して居ます。
 
<高句麗都城 安鶴宮アンハククン>
 
❸高句麗の言葉で倉庫を「スウル수을(首乙; sul, suri)」としましたが、漢字で「京」と書きました。
読みでは소ソ・술スル, スリ수리と発音しました。
ここから首都を指す言葉になったとも言われて居ます。
 
<高句麗ピョンヤン城(長安城)>
 
❸高句麗系の種族が建てた国家、百済では末期の首都である扶餘を「ソブリ所夫里」と呼んだ事から、百済の首都を指す言葉が名詞化されたとも言われます。
 

<百済 都城模型>

 
❹高麗の前身で有るクンイェ弓裔の建国した「後高句麗」→「マジン摩震」→「テボン泰封」国は首都を「チョルウォン鉄原」に遷都しましたが、このチョルウォンを「鉄=セ」「原=ポル」と呼んだ事から首都をソウルと呼ぶ様になったとも言われて居ます。
 
<チョルウォン鉄原城>
 
❺高麗の首都ケソン開城の別名「ソンアク松岳」が訛(なま)ってソウルになったと言う説も有ります。
송도ソンドを元솔벌ソルボルと呼んだ事から、ソウルになったと言います。
 
<高麗 開城都城復元模型>
 
現在の「ソウル」の正式名称は、漢江の北側に面して居る事からついた名称で有る「ハンヤン(ハニャン)漢陽」でした。
ハニャン漢陽は「ハンソン漢城」とも呼ばれました。
 
では、いつから首都ソウルを「ソウル」と呼ぶ様になったかと言うと、朝鮮王朝の建国時期から既に呼ばれた模様です。
 
<朝鮮王朝 漢陽都城模型>
 
日本で京都を京都と呼ばずに「みやこ」と呼んだ様に、首都ハニャン漢陽をハニャンと呼ばずに普通「ソウル」と呼んだ訳です。
 
首都を他に「キョンド京都」とも呼びました。
京は大きいという意味で、都は伸びる・繁盛するという意味を持って居ます。
 
他にソウルを指す漢字としては、京城をはじめ、皇城、帝京、京師、京条、京邑、都邑、王京、黄道、皇都、王都・都城・首都・国都・首善之地などが有ります。
 
<ソウル 漢陽都城>
 
余談ですが、この様に首都を表す言葉は数多く有れど、固有語は「ソウル」しか無い事に留意です。
ソウルに漢字が無いかと言うとそうでは無く、徐菀、徐蔚、徐鬱、徐兀など色んな音借で表しました。
 
<ソウルの古地図 首善全図>
 
一方、現代中国語ではソウルを表す言葉が無く、永らく「漢城」を使用して居ましたが、混乱が多いとの事で、2005年当時ソウル市長だったリミョンバク李明博が漢字を制定、イチバンを表す「スイ首爾(首尔):中国読みでソウオル」と言う漢字を考案、中国では当初反発も有った物の、現在ではその字を使用して居るとの事です。
 
 
 
 
<参考文献>
한국민족문화대백과사전
나무위키 
한국일보 서울은 한자로 어떻게 표기하나
 

#韓国ドラマ #韓国時代劇ドラマ #韓国映画

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