<ポスター>

 

第7章 韓国ドラマ映画 

7.国際市場で会いましょう   

  국제시장      2014 

 

 

 

 

この映画はとにかく一度観て下さいとしか言いようが有りません()

 

私は、観た瞬間「これは韓国版フォレスト・ガンプだ!」と即座に思いました。

 

今日レビューを書く為に나무위키ナムウィキを覗くとチラッとそう書いてありました。

尤も消し線が引かれて居ましたが。

 

<主演のファンジョンミン>
 

私の拙い宣伝を読むより専門の文章の方が説得力有りますからひとつ引用します。

 

TSUNAMI-ツナミ-』などのユン・ジェギュン監督がメガホンを取り、『傷だらけのふたり』などのファン・ジョンミンを主演に迎えた感動の家族史。朝鮮戦争や軍事政権、ベトナム戦争など動乱の時代を家族のためにささげた一人の男の足跡を活写する。

 

主人公の妻を『ハーモニー 心をつなぐ歌』などのキム・ユンジンが演じ、『パパロッティ』などのオ・ダルスらベテランが脇を固める。時代の波に翻弄(ほんろう)されながらも、たくましく生きる人々の姿に泣き笑いする。

 

(yahoo映画の紹介文)

 

<釜山 国際市場>
 

この映画は釜山に有る国際市場を舞台にしており、90年代までの激動の時代とIMF危機と言う未曾有の事態を経て分断化されてしまって居る世代間の理解と疎通の媒介となる事を祈る監督のメッセージが込められているそうです。

 

韓国の2大映画賞のひとつ大鐘賞で作品賞をはじめ10部門を受賞しました。

観客動員数は1,400万人で、2019年末現在で歴代観客動員数4位です。 

 

あらすじを引用します。

 

<映画より>
 

朝鮮戦争の1950年、興南(共和国 咸鏡南道)を脱出しようとしていたドクスとその一家は、戦乱の最中で父と末妹と離れ離れになるが、長男であるドクスは父から「お前が家長になるんだ。家長はどんな時でも家族が優先だ」と家族を任される。

 

釜山プサンへと渡ったドクスら一家は、国際市場にある叔母の店で働くようになる。

やがて青年になり家計を支えるようになったドクス(ファンジョンミン)だったが、弟の大学進学資金を稼ぐために旧友のダルグ(オダルス)と共に炭鉱作業員として西ドイツに出稼ぎに出る。

 

家族のために懸命に働くドクス。しかし、その先には数々の試練が待ち受けていた。

 

(出典 Wikipedia)

 

韓国では現在南南葛藤と言われる深刻な分断に見舞われて居ます。

 

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特に映画の主人公の様な『産業化世代』と、90年代に30代になり、80年代に学生運動を体験した60年代生まれを意味する386サンパルユ世代』と言われる民主化世代との価値観のギャップが深刻だと言います。

 

ちなみに私も386サンパルユ世代になります。

日本では花の38と言う言葉が有りました。

 

監督はこのギャップの中でも一番の葛藤事項で有る歴史観のギャップを埋めたいとの気持ちが有った様で、政治的な性向は極力排除しています。

 

すなわち左派に配慮し朴正煕パクチョンヒのセマウル運動が除外されていますし、右派に配慮しただけでは有りませんが、79年の釜馬抗争も端折られています。

 

韓国では同時期に公開されたヤンウソク監督、ソンガンホ主演のヒット作「弁護人」と良く対比される様です。(観客動員数は1,137万人)

 

<映画 弁護人>
 

盧武鉉ノ・ムヒョン元大統領をモデルにしたこの映画が左派映画として烙印を押され、

ソンガンホ始め映画人が李明博イミョンバク・朴槿恵パククネ両政権によりブラックリスト入りさせられたのは有名ですが、「国際市場」の映画の方も韓国の過激なネトウヨ達が盛んに「この映画は自分達の為の映画だ」と息巻き論議になったそうです。

 

しかし、監督のメッセージにも有る通り偏った政治的メッセージは無く、上記の「弁護人」のヤンウソク監督もぜひこの映画を観るべきだとの辞を寄せて居ます。

 

総じて観客の評価は概ね高く、評論家の評価は辛いそうです。

それは韓国映画に良く有りがちな『新派劇的』と揶揄される「無理矢理に感動と涙を誘う作り」が専門家に敬遠されたせいだと言われて居ます。

 

<日本公式予告編>

 

確かに簡単なあらすじや概説を見るだけで「これはお涙頂戴では?」と浮かぶ事でしょう。

何しろ戦後の激動の韓国史を真正面から描いて居るのですから。

 

しかし、アメリカの歴史を知るのにフォレスト・ガンプが最適なように韓国の戦後の歴史を知るのにこの『国際市場で会いましょう』程分かりやすく自然で、最適な映画は有りません。

 

 

<映画 フォレスト・ガンプ>

 

その意味で私も含め、家父長的制度擁護を嫌い、観る前に敬遠しがちな人も居る事でしょうが、先入観を捨てぜひ一度観覧される事をお勧めします。

 

尚、日本では東方神起のユノユンホがベトナム戦争に参加した実在する有名な歌手ナム・ジン役を演じた事でも話題でしたが、何人かカメオ出演している事でも有名です。

 

<ドラマ第五共和国>
 

この映画の他に、韓国の現代史を分かりやすく勉強するのに最適なのが、ドラマ「第一共和国」から「第五共和国」までの共和国シリーズです。

現代史の大河ドラマとなっています。

 

機会があれば触れられると良いです。

 

<参考文献>나무위키

황정민 “1000 인파 북적이는국제시장 만납시다

만단산문사설  건국·산업화 세대에 대한 오마주 - 역사관 상극의 완화제로

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