<ポスター>

 

第7章 韓国ドラマ映画

5.王になった男

광해 왕이 남자2012

 

 

 

 

以前歴史のコマでも触れて居ますが、朝鮮王朝時代の王様で庶人に廃されたのは3人、その内その後復権されず廟号がもらえぬまま「君」の名前で呼ばれる王が2人、燕山君光海君です。

 

燕山君ヨンサングンはローマ皇帝ネロの様な暴虐の限りを尽くし中宗反正(チュンジョンパンジョン=クーデター)で失脚しました。

 

↓↓↓燕山君についてはコチラを↓↓

 

主にクァンヘグン光海君の事を書いた記事です↓

 詳しくはこちらへ ↑↑

 

一方光海君クワンヘグン壬辰倭乱で焼失した宮殿の再建を急ぐ余り、民政をないがしろにするなど多少の暴虐は有った物の、仁祖反正(インジョパンジョン=クーデター)の根拠としては明への「再造之恩」を忘れた事や異腹兄弟を弑害、継母廃妃など人倫に反するとの名目で、政争(党争)の気配が有り有りと見えます。

 

なので韓国でも評価を見直すべきとの声がある事も触れましたが、近年高校の教師に向けたアンケートで再評価が必要な人物の設問でなんとNo.1に選ばれたそうです。

 

その意識を反映して作られたのがこの映画です。

監督は『拝啓、愛しています』のチュ・チャンミン。

 

 

主演に日本でも有名なイビョンホン、ユスンリョン、トンイで一躍人気のハンヒョジュ,オマケで今日本でも旬のシムウンギョンを迎えミステリアスかつコミカルなストーリーを雄大な映像美で繰り広げました。

 

あらすじを記します。

 

1616年、暴君の悪名高き朝鮮第15代王の光海君(イ・ビョンホン)は権力争いの渦中にあり、常に暗殺の危機にさらされていた。そんな折、彼とそっくりの容姿を持つ道化師ハソン(イ・ビョンホン)が王の影武者として宮中に上がることになる。重臣たちは、何とかして身分の低い平民であるハソンを王に仕立て上げようと画策するが……

(出典シネマトゥデイ)

 

この映画は何と言っても12役を演じるイビョンホンの演技力に尽きます。

 

今やハリウッド進出も果たし韓国の渡辺謙と(日本で)言われている彼ですが、若い頃韓流第一次ブームの立役者の1人でヨン様ことぺヨンジュンやチャンドンゴン、ウォンビンと共に韓流四天王と呼ばれて居た位なので、人気先行なイメージ(先入観?)が有り、泥臭いイメージが無いのですが、先入観などなんのその、体当たりで役に立ち向かって居ます。

 

 

彼はこの映画で芸人の顔は明るめに、王のメイクは目に隈を付けて影を出すなど演出に徹底的にこだわった様で批評家にも演技を絶賛されて居ます。

 

観客動員数12,323,595名で国内映画歴代11位、時代劇では명량鳴梁バトルオーシャンにその後抜かれたものの歴代2位です。

 

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韓国では観客1千万人を超えると大ヒットとみなすので大ヒットと言えます。

そして2012年の韓国大鐘賞では本作品は歴代最多の15個の部門で受賞したそうです。

 

感想ですが、パターンとして既視感が有り観やすかったです。

この映画レビューを思い立って直ぐに思いついたのが「王子と乞食」で、迷わず題名にしました。

 

そして韓国での評価を見るとケイヴィンクライン主演の1993年のアメリカコメディ映画『デーヴ』(原題: Dave)との類似性が問われているとか。

 

そして日本の黒沢明監督の『影武者』とも。

 

<インスパイアされた作品>
 

監督自身はインタビューで上記のマークトゥエーンの童話『王子と乞食』にインスパイアされて制作したと述べて居ます。

デーブや影武者に限らずこの手のパターンはおそらく定番なのでしょう。

 

後は料理の仕方です。

この映画は映像美がもう一つの見どころで、殆どの撮影が王宮内ですが、ゆったりと流れる空間と緊迫感有る空間を上手く使い分け、画面に吸い込まれます。

 

重厚な雰囲気がコメディで有りながらしっとりした歴史大作に仕上げています。

光海君は私個人的には、以前彼の生涯を書いた韓国出版の本を読みとても好きになった王様なので、この映画で光海君の一般のイメージに一石を投げてもらえたら良い事だと思いました。

 

<映画天命の城>

 

リンクを貼った記事でも書きましたが、この映画を観た後はセットで同じくイビョンホンの「天命の城(原題南漢山城ナムハンサンソン)を見る事をお勧めします。

 

この映画は上の光海君をクーデターで廃位した仁祖(インジョ)後金(のちの清)の怒りに触れ攻められ

降伏する過程を描いて居ます。

とても重厚感が有り、特に韓国時代劇としては(珍しく?:笑)時代考証がキチンとして居ると絶賛された映画ですが、前評判とは異なりコケてしまった映画なのです。

 

確かに全編暗いです。

おまけに時代劇だとしても韓国人からすると汚辱の史実で有り、どう見ても救いようが無い訳で、敢えて観たいと思う様な映画で無いと言えばそうかも。

日本だって戦艦ミズーリでの敗戦調印式の映画なんて普通観たく有りませんよね?

そう言う意味で韓国映画界の懐の深さは称賛に値いすると思います。

 

<ドラマ王になった男>
 

と、関係無い話しはさて置き、2019年に本題の映画をリメイクしたドラマが作られ、こちらも評判良く視聴率も良かったそうです。

 

主人公は子役時代、飛び抜けた演技力で将来性を手中に収めたヨージングで、最近日本でも放送が終了したのですが、ケーブルだった為、私は観られていませんでした。

 

と思っていたらテレビ東京系列で10月より地上波放送開始しました。

これは見逃せません。

毎日録画決定です。

そして全編見終わりました。

 

内容は映画と少し違う様でケーブルのHPを引用します。(LaLaTV)

 

ドラマ版の大きな見どころのひとつが、ハソンと王妃ソウンとのラブストーリー。別人と知らずに愛情を示す王妃と、真実を隠しながらもソウンを想うハソン、その愛の行方は……

また、臣下のイ・ギュとハソンとの絆にも注目。イ・ホンが暗殺や謀反の恐怖に飲まれ徐々に狂気の王となっていく事に心を痛め、影武者を立ててまでイ・ホンを守ろうと尽力していたイ・ギュだが、ハソンの才覚を認め、右腕として彼を支えていく絆も熱い!(出典 LaLaTV)

 

と面白そうですが、早く観たいとしか言えないのが残念です、と書きましたが、追記します。

 

ブログって便利ですね♪修正出来ます♪↓

 

ドラマを観た後にまたレビューを書かせていただきました。

でも私は基本的にネタバレは書かない人間なので、最終的な感想は書かない事にします。

映画の内容とはかなり異なって居ると言う事だけ申し上げて置きます(笑)。

これは両方とも観る事必須ですね(笑)。

あなたはドラマと映画どちらかがお好きですか?

 

<ドラマ王になった男>
 
この映画、ドラマで光海君の生涯に興味を持たれた方はコチラも参考に↓↓↓

 

 

<参考文献>

오늘의 재평가 01.<화정>,<광해> 광해군.. 그는 과연 명군인가

재평가 필요한 역사 인물 1 광해


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