『夏の夜の夢』特集
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『夏の夜の夢』はシェイクスピアの生み出した喜劇の、最高傑作のひとつである。それは劇的な構造物がもたらした奇跡といってもいい。シェイクスピアはたった9つの場面の中に、3つの対照的な、しかし鮮やかにつなぎ合わされたストーリーを展開させ、そこに驚嘆すべきヒューマン・ドラマを描きあげた。
恋人たちは神秘的な森を舞台に恋に落ち、または恋を失い、妖精の王と女王はどちらがより優位であるかを争っての諍いの真っ最中。いたずらな妖精パックは魔法の草を駆使しては、恋人たちを不運な成り行きへと追い込んでいく。妖精の女王などはとうとうロバとの恋に夢中になる始末…。素人役者が集まって、どこまでも感動的に、そしてどこまでも陽気に稽古を重ねた劇中劇は、芝居の大詰めにおいて、これぞ喜劇の大団円という状況を描き出し、舞台芸術そのものに心温まる賛辞を贈っている。
これは、愛することと失うこと、狂気と健全、夢と現実、信頼と不安を書いた芝居だ。言語や文化の境界線を越えて、人間の心が持つ複雑な機微を賛美する作品なのである。
2005年 ロンドンにて
ジョン・ケアード
現在、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)の名誉アソシエート・ディレクター。RSCでの演出は20本を超え、シェイクスピア、ゴーリキー、ブレヒト等をはじめとした古典から、現代の作家の新作まで幅広く手掛ける。『夏の夜の夢』もRSCで演出。トレバー・ナンと共に演出を務めた『レ・ミゼラブル』と『ニコラス・ニクルビー』は世界中で数々の賞に輝いた。また彼らの脚色による『ピーターパン』はRSCで初演、その後、ナショナル・シアターで上演された。ウエストエンドでは、アンドリュー・ロイド・ウエバーのプロダクションを演出。また、BBC制作のシェイクスピアシリーズでは『ヘンリー四世』を演出。日本ではミュージカル『レ・ミゼラブル』の演出で知られ、2006年1月には新作『ベガーズ・オペラ』を東宝で上演。2007年5月の『夏の夜の夢』初演は、日本でのミュージカル以外の演出初作品となった。また2007年7月は鹿賀丈史主演で自ら脚色して演出をした『錦繍』(原作:宮本輝)を上演。今後も日本での演出作品が数多く予定され、本国イギリスにも負けない人気ぶりを日本演劇界でも発揮している。
【あらすじ】
アテネの公爵とアマゾンの王女の結婚式を間近に控えたある日の夜。貴族のハーミアには許婚のディミートリアスがいるが、本当はライサンダーに夢中。そしてヘレナはディミートリアスに一方的に恋をしている。ハーミアとライサンダーは駆け落ちを決行、ヘレナとディミートリアスも二人の後を追う。
妖精たちが支配するアテネ近郊の森では、妖精の王と女王は小姓を巡って喧嘩の真っ最中。そこにいたずら好きの妖精パックが登場、王の命令で「惚れ薬」を手に、女王にいたずらを仕掛けに行く。女王は職人ボトムとの不思議な一夜を過ごす。アテネから若者4人がそれぞれ森の中へやって来る。さらには職人たちの劇中劇も演じられて…。
妖精と人間、男と女、日常と夢世界、一夜の楽しい恋の大騒動の結末はいかに?
夏の夜の夢
日時 2009年6月27日(土) 13:00開場、
14:00開演[上演時間:3時間10分(休憩あり)]
会場 オーバード・ホール
http://www.aubade.or.jp/
料金 SS席9,000円/S席7,000円/A席5,000円/
B席4,000円/C席3,000円[全席指定]
作 ウィリアム・シェイクスピア
翻訳 松岡和子
演出 ジョン・ケアード
出演者 村井国夫 麻実れい チョウソンハ 神田沙也加、細見大輔、
石母田史朗、小山萌子、宮菜穂子、青山達三、大島宇三郎 ほか
プレイガイド アスネットカウンター
(オーバード・ホール1F:TEL.076-445-5511)
チケットぴあ(Pコード:392-167 TEL.0570-02-9999)
富山大和、アーツナビ(http://www.arts-navi.com
)
お問い合わせ
(財)富山市民文化事業団 企画制作課 076-445-5610
※未就学児童の入場はご遠慮ください。
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