横浜ブルク13はね、ま、地元のシネコン。



そこにインして、初日に菅田将暉・主演『Cloud』を見ようとしてると…

予告編でね。堂本つよぽんが出てる映画なんだけど、そのなかに、おなじみのあの曲が流れましたよ。


えーっと、タイトル思い出せないけど、『奴らは今夜もやって来た』の、あの曲。


あの曲って、どの曲よ?

あれ、おぼえてるでしょう? 不気味な曲。あれ!

サイコーに盛り上がる不気味クラシック曲。あの映画で、怪人2人組がカセットテープでかけていた曲。











それはそれとして、新作『Cloud』。


まあ、さっき見たばかりゆえに、いまはテキトーなコトしか書けません。



え? …じゃ、2回とか3回見たならば、まともな批評とか書けるワケ?



それも疑問だなあ (泣)





まず、前半の…

ど~かんがえても主役たる、菅田将暉のアクション。

それを、淡々と展開する。

アクションとゆうより、会話。菅田将暉と、誰かの会話。

このね、会話劇の見事さにうなるのね。

って、マジで?



説明しよう。

菅田将暉、相手に対していちおうは丁寧、なんだけど礼儀とゆうかさあ、ま、愛情、思いやりってモノが、ほぼない。


友情だ、愛情だじゃなくて…

利害関係でしかない、人間関係。


まあ、そうゆう乾いた会話の連続。しかし、菅田将暉…

最低限の礼儀は…表明するから、その場でケンカにはならない。

いちおう、あんたを尊重してますよ。いちおうね。って。




しかし、結局、荒川良々や、窪田正孝の願いを拒絶するの。菅田将暉が。

そんなコト言われても、ムリですって。


その拒絶の仕方が、感情的な対立を生む。


そうゆう方向に、作劇をひっぱる黒沢 清。



つまり、後半への伏線的な描写なんだけども、菅田将暉は…

荒川良々たちから、憎まれると。



でも、観客は菅田将暉に感情移入するといえば、する。

なんか菅田くんも困ってるやん、って。


菅田将暉の魅力。


せこい悪党の魅力。













菅田将暉は、憎まれる。なぜ?


汚いやり方してるから。悪党。


さらに、出る杭は打たれる的に嫉妬されて、「あの野郎、汚いマネして、自分だけいい思いしやがって」となる。


汚いマネ、イコール、転売ヤー。


なんかこれ、阿部和重の小説みたいだなと思う。


へ? …ま、それはそれとして。



ネットオークション。そこからの、掲示板での炎上。


菅田将暉、憎まれるとゆう作劇を仕込む。


ネットで増幅される、憎悪。悪党を叩くネット民。



ま、でもネットで炎上するだけじゃあ、別に痛くもかゆくもない。菅田将暉。


だから。


黒沢 清は、フィジカルに菅田将暉を痛めつけようとたくらむ。

文字通りのアクション。


この殺しあいを展開するために、映画の前半は、せこい悪党・菅田将暉と、周囲の人々とゆう描写をやる。




映画のなかで、菅田将暉のリンチをたくらむ役は… いま言った2人。良々と正孝ね。




菅田将暉も、まぬけとゆうか、無防備だから、かんたんに拉致される。良々&正孝軍団に。




舞台は、途中から、湖畔の森へと移り、さらに廃工場へ。





後半、この廃工場で…

良々&正孝軍団による、フィジカルなリンチが始まる、のかと思いきや!


意外な展開が。とゆう。ここが、おもしろいよね。




 







このね、あららら… とゆう意外な展開には、菅田将暉もビックリ!




しかし、そのー。

若いのに、慣れた手つきで拳銃など扱う、奥平大兼 (佐野くん) のキャラクターはね…

いつもの黒沢 清っぽいと思ったなあ。




可愛い感じで、暴力的で、生意気なんだけど、意外と礼儀正しい。

『散歩する侵略者』でゆうと、高杉真宙にも似たキャラクター。








廃工場で、良々&正孝軍団と、奥平大兼チームの殺しあいが描かれる。



銃撃戦。




あのね。

そんなんアリかよ、とね… 思わないでもないけどね。


目の前の地獄のような状況に、うろたえている菅田将暉が、魅力的なんですよ。

弱さ丸出しの、良さ。

ボンクラ野郎が、ビビってる図。




そこへ、助けにきた奥平大兼のね、平然と銃で人を殺していくアクションの、ゆかいなおもしろさに、こう納得させられてしまうのね。


納得とゆうか、納得しつつ飛躍を楽しむ感じ。



黒沢 清特有の、飛躍的なフィクションのおもしろさ。


「なんでそうなるんだよ」ってゆう、観客置いてきぼり、説明省略しすぎ…

それが、黒沢 清の映画なんだけども。


『Cloud』は、菅田将暉憎し!ってなる描写を、前半に延々とやっている。

菅田将暉の魅力も描きつつ、良々たちから憎まれるのもわかるな、とゆう。




で、菅田将暉リンチに集まった連中は。


良々&正孝のリア知り合いと…

菅田将暉に恨みをもっている、赤堀雅秋。


憎い、お前が憎い! …殺す!




そこに加えて、ネットで見ていただけの三河悠冴、吉岡睦雄、岡山天音をプラスすると。


つまり、リアルで菅田将暉を知ってる人たちと、ネット民たちの混合部隊。


うーん。ま、混合部隊ですよ。



チーム奥平大兼 vs 混合部隊。




菅田将暉は最後まで、情けない弱さ丸出し。


地獄的な状況を創出した、黒沢エンターテインメント。

アクション。



これね、たぶん… 2回3回見たほうが楽しめるやつ。



ストーリーに難解なところは、みじんもないけど。

2回目のほうがね、ストーリーわかっているからね…

純粋にアクションを楽しめるのよ ←五円木比克理論




また、見に行こうっと!