1979年作品。
これも、初見ですよ。いまさらで、申し訳。的な。
一言でいえば、青春映画。リアルな。
んなコト知ってるよ、って? …ですよね~!
その青春の、どこがど~リアルかを、いちいち指摘するのも面倒。
傑作だと評価されてますし、わたしが見てもたしかに傑作だった、とゆう。
しかしそもそも、アメリカについて、わたしは無知なのね。
でもまあ、映画を見てわかったコトを、つらつら書いていきますよ。
映画、アメリカ映画ならそれなりに見ているから。
たとえば、この時期の映画なら、『アニマル・ハウス』(ジョン・ランディス監督)って思い出すんだけど。
あれは、コメディに振り切った傑作でした。
でも、忘れてるなあ。かなり。
たしか、青春とゆうより、無軌道なキャンパス・アクションだったような…
この『ヤング・ゼネレーション』も、舞台として大学は出てくるんだけど、主人公たちは大学生ちゃうのね。
高校は出たけれど、とゆう。
家族、その描写をする。当たり前だけども。
両親と、その一人息子。
こいつが、主役。
家族と同居。
すると、家庭内のコミュニケーションが、まずある。
つまり、親父とおふくろが、どんな人間かを描いていて…
同時に、主人公のキャラクター描写も… って、そんなん当たり前だろ!
いや、だからね。異なる世代、その境遇なんかを描写していると。
親父の仕事だなんだをね。
さらに、似た境遇の仲間を登場させる。
主人公含めて、4人。男の子たち。若い仲間。
思ったより、主人公以外のパートを描いてなかったね。
少しずつ、みたいな。
で、印象的な場所として、池が出てくるのね。ここが、いいんです。
かつては石切場、だったトコロ。
石と水。
そこで、仲間とゆかいに、あるいは静かにたわむれる男の子4人。
『八月の濡れた砂』のように、水に飛び込む。
家族。仲間。そして、恋愛。
さらに、仕事… 勉強。
高校は卒業したけど、大学には行けない奴ら。
いや、おれはやっぱり大学に行こうと思う。
そうか。
となるんだけれども、いまはちょこちょこバイトしたり遊んだり、ふらふらしている。
ふらふらしているので、まわりの大学生たちからは、「お前らはカッターズ(石切工)」だと、バカにされる。
敵対関係。
石切工といっても、それは主人公たちの親父のハナシなのね。
みんな、親父が石切工だったと。
そうした環境、設定で。
なにを具体的に描くのかといえば…
知ってると思うけど、自転車なんです。
主人公が、自転車大好き。
監督のピーター・イェーツが、この映画だと製作も兼ねているんだけども。
ピーター・イェーツの『ブリット』は、カーチェイスの映画でした。
まあ、わたしはつい最近見たんだけども。
こんどは自転車で攻めてくる。
もちろん、脚本・スティーブ・テシックによるアイデアなんだろうけども…
見ていて、「自転車って、いまとあんまり変わらないな」と思う。
1979年ですよ。
これ、クルマなら、見た瞬間に「古いな」と思うに決まってるんですよ。そうでしょう?
ま、自転車に詳しい人が見たらね、「この映画に出てくる自転車は、やっぱり古いね」って思うかもだけど。
素人目には、わからないの。
そんなコトど~でもいい? …そうなんだけどね。
自転車の映画。
そして、もちろんそれがワルくない。
わたしの好きな黒沢 清にも、『打鐘(ジャン)』ってゆう競輪映画(ビデオ)がありましたけどね。
クルマよりも、生身が映るから、なんつうかダイレクトなエモーションがあるでしょう?
自転車映画。
そういや、これよりずいぶん後に、『ローラーガールズ・ダイアリー』(ドリュー・バリモア監督)って、ローラースケートの青春映画がありましたね。
あれも、家族がいて、仲間がいてって、リアルな路線だったと思うけど。
ローラースケートも、そりゃ生身ですよね。
プラス、スピード感。
『ヤング・ゼネレーション』。
自転車野郎の、憧れと挫折。青春。
家族と仲間。
はっきり言って、こいつはナイスガイなのね。
悩まないんだもの。
むしろ… こいつの親父のほうが「バカ息子が!」って、まあコメディタッチですけどね。悩むとゆうか。
息子は、陽気なバカ。
その仲間に、ノッポとチビとアメフト野郎ってゆう…
親が石切工(だった)、ブルーカラーの家庭ゆえ… ってゆうリアルな世界を、少しずつ描く。
彼女だ、兄貴だって。
いいと思います。
スティーブ・テシックの世界観とアイデアが冴える。
ピーター・イェーツも、それに乗る。
乗ったから、製作も兼ねているんでしょう。
レース、スピード、それ俺得意やからまかせろって。
『ゲット・クレイジー』あるいは、『ホーム・アローン』でおなじみの、ダニエル・スターンの…
ボーリングギャグとかね。
彼と主人公の、あの歌とかもナイス。
ラストのオチも決まった。
大人へと、ゆうステップ。その短い猶予期間。
見事なスケッチだと、いまさらながら感服しましたね。