2023年、11月刊の本書。
図書館から借りて、読んでみたものの…
脚本家であり、監督もやっていた、橋本 忍 (1918 ~ 2018。100歳で死去) とは、いったい何者だったのか。
その辺、よくわからないのね。
橋本 忍。
いや~、好きですよ。『八つ墓村』とか… 直撃世代ゆえ。
まあ、わたしの場合…
『八甲田山』や、『日本のいちばん長い日』など、見てない作品が多いせいもあるのね。
橋本 忍の作家性とは?
って。
よくわからない。
「見てない作品が多い? それじゃあ、お前にわかるワケないだろう」と思うでしょ?
甘い!
見ても、わからなかったりするワケ!(泣)
『砂の器』は、1974年の作品なんだけれど。
わたしは、たぶん、それから数年後のテレビ放映で見たと思う。
小学生でしたけどね。
これが、いわすもがなとゆうか、見ればわかるけども…
強烈だった!
そして、ハッタリに限りなく近い… ドラマの盛り上げ方。
人間ドラマでありつつ、強烈におもしろい。
娯楽に寄せている。
寄せているんだけども、芯はまじめな悲劇。
だから、よくわかんないのね。
「この人、娯楽の人なの? まじめな人間ドラマの人なの?」って。
フランキー堺・主演の、『私は貝になりたい』(1959) ってあるんですけど。
まあ、これもわたしは見てませんが…
この頃、関係者の人は「橋本 忍は共産党」だと思い込んでいたらしいのね。
そう思わせる映画が多かったと。これ以外にも。
なんだけども…
橋本 忍は、「俺は共産党員しゃないよ」って。
ようするに、橋本 忍は娯楽の職人だと。
まあ、そうハッキリとは春日太一さんも書いてないですけど…
あきらかに、娯楽の人だと。
しかし。
橋本 忍の作品の多くは、残酷な悲劇であり…
ハッピーエンドのものは、ほとんどないと。
娯楽としての、悲劇。
安易といえば、安易。お涙ちょーだい。
まあ、『八つ墓村』(1977) なんかは、お涙ちょーだいではなく…
オカルト・ミステリーの、怪談話。
あのね。
ここまでくると… ってゆうのは、『八つ墓村』のハナシなんだけども。
石井輝男の映画と、あんまり変わらなくなってくるのね。
もちろん、石井輝男は…
娯楽に徹した職人ですから、どこからど~見ても娯楽映画なんです。
すべての作品が。
江戸川乱歩が好きだった (たぶん) 石井輝男は… 松本清張の映画化もしているけれども。
『砂の器』なような、華麗なる【まくり】は出来なかった。
つまり、人間ドラマと娯楽性のマリアージュですよ。
橋本 忍は、『砂の器』の犯人の父子関係に、すごく思い入れがあった。
つまり、人間くさいのね。
そのうえで、娯楽を、おもしろさを作りだすコトが出来たんだと。
石井輝男は、人間らしさ、みたいなものにまるで興味ないからね!
まあ、晩年の『地獄』は、人間ドラマと娯楽性のマリアージュ…
といえるかもしれんけど!
いや、思い出した!
『恐怖奇形人間』のラストは、人間ドラマ➕娯楽性だったかも!
橋本 忍
石井輝男のハナシは、まあいいとして。
『幻の湖』や、黒澤 明作品などについても、コメント…
したいトコロですけど、もう余裕がないよ。
『生きる』とか、見てないし (泣)
まあ、まず『八甲田山』を見たいし…
『八つ墓村』も見直したいと思っていますよ。