白石晃士の新作。



彼の、『コワすぎ!』シリーズの… ひさしぶりの新作らしいけども。


わたしが、『コワすぎ!』を見るのは初めて。



そもそも、白石晃士の映画、ほとんど見てません。



なんだけども、去年の『オカルトの森へようこそ』がおもしろかったので、この新作も見たのね。



この、『コワすぎ!』もね、おもしろかったんで、充分満足しましたよ。






しかし、これが…

ほんとうに傑作かどうか? みたいな判断は… わたしには荷が重い。



だって、白石晃士の映画、ぜんぜん見ていないし!




これは、言い訳ともいえるけれども。


とにかく、はっきり言っておきます。



わたし・五円木比克は、白石晃士の映画をよく知りません。



それでも、この映画の感想、書くワケですね。



だから、もしかしたら…

前と同じコトやってるよ、とかね。

そうした詳しいウンチクは、まったくないと思ってくださいね。








『戦慄怪奇ワールド コワすぎ!』。



まず、若者たちが登場して。

さらに、ホラーの? 作り手の… プロデューサーだディレクターだが登場して。

フェイク・ドキュメンタリーが、展開される。




フェイク・ドキュメンタリー。

コワい動画、幽霊とかを、撮影するよって。



もちろん、すべてフィクション。

白石晃士が仕組む、幽霊とか、よくわからない怪物に攻撃されるドラマを…

ドキュメンタリーですよとゆう体で撮影してる、フィクション。


フェイク・ドキュメンタリーって。

まあ、ウソですよ。

ある意味、本物のウソといえるのね。




だから?

気楽に楽しめるのね。



幽霊とか、怪奇現象を… ドキュメンタリーとして撮影している、とゆうフィクション。



ドキュメンタリーのワケないですから。



当たり前だ。





それで。


次から次に、怪奇現象がおこるのね。


その、おもしろさ。



よくわからない怪物とかが出てこないと、おもしろくないですからね。


でも、そうゆう、露骨なフィクションが嫌いな人もいるよね?


真面目な人たち。





それはそれとして…

ドキュメンタリーを装ったカメラが… 登場人物といっしょに走りまくる。


走るカメラ。



ひたすら走る。



活劇的に。




そして、ドラマとしては、怪物と、フェイク・ドキュメンタリーのスタッフとの、対決をやる。





怪物の正体とは?

そんなん、よくわからんけども!



暴力は、恐ろしい。


その暴力が、リアルか否か?




いや、よくあるホラーの… 女性の恨みと…

男性の暴力性うんぬん…


とゆうネタを、それなりに (?) アップデートしていますけどね。



なんか、テキトー風に(泣)





それが、いいのか悪いのか?



そこは、気にしなくていい作りに、なっているといえばなっていると。



気楽に楽しめるホラーですから。















↑福永朱梨さん。


彼女が、この映画のね、中心にいるドラマなんだけども、いや… 可愛いなーと思いました。



可愛い。


とゆう、エロス。




エロで動いている、現実世界。



動いているとゆうか、動かざるを得ないのね。


わかりますよね?




エロで動かしている。生命世界を。

システムが、そうなってますから。



男は、女に引きつけられる。



そこに、ドラマだったり、暴力だったりが生まれる。




男たちは、エロ (の欲望) に突き動かされる。


もちろん、女たちも欲望に突き動かされるのは… いっしょだとしても。



立場の違いがある。




女とゆう、エロの本体と…

エロに突き動かされざるを得ない、いわば、従属的な男。



身体の、生命の、システム。




システムが、そうなってるんだから、そのー、食うか食われるか的な…

暴力が、発生するのもやむなし。


やむなしじゃねーだろ、なんだけども。



性欲とゆう、自然。


それが生み出すドラマ。




ま、こんな本質的なハナシは、いまさらですけども…


そこを、そこに…


乗っかりつつ、気楽に楽しめるホラー活劇が、この『戦慄怪奇ワールド コワすぎ!』なんですね。




仕掛けとして、「この世界だけが、世界ではない」と。


あっちの世界。


それを、バンバン描くんです。



あっちの世界って、なんだよ?


そう、観客は思いつつも…


それこそが、映画なのかもしれないなー、と、ふと思ったりもする。



映画だから、あっちの世界が、描けると。



さらに、フェイク・ドキュメンタリーとゆう、本物のウソゆえに…

バンバンあり得ないコトを、やる。



いや、それが「あっちの世界」に行っちゃったよな描写なんだけども。




映画とは、あっちの世界とこっちの世界を自在に往復するモノだと。




この、単純さの勝利…  ウソだと (誰もが) わかっているがゆえの、大フィクションの愉快さがいい。



そう、わたしは評価します。




露骨にも程がある、フィクションの愉快な楽しさ。




さらに…

カメラは、走る。


とゆう活劇。




爽快、かつ明快なエンターテインメント。








新宿ピカデリーにて鑑賞