アメリカ映画のような、娯楽映画でもなく。
かといって、人間ドラマでもない。
ゴダールとヴェンダースは、独特な、それこそ自主映画を撮る。
撮っていた。
かつて。
ゴダールの発言に…
「注文されて撮った映画は、妥協が多く… 」
どうも、出来がよくない。
とゆうのがあったと記憶する。
つまり、いまでも。
出資者はいるとしても。
撮りたいように撮っている男、ゴダール。
すごいと言えば、すごいよねえ。
ヴェンダースの近作、『アランフエスの麗しき日々』。
これは、自主映画の匂いがしたなあ。
全然エンターテインメントじゃないのよ。
ふりかえれば。
かつて。
『パリ、テキサス』、『ベルリン・天使の詩』、『夢の涯てまでも』は。
アメリカ映画、人間ドラマに…
接近して…
壮絶に砕けた。ともいえる。
ヴェンダース。死んだワケではないが。
ヴィム・ヴェンダースとフィクション。
その相性の悪さを、ここでもう1度指摘する気はありません。
かなりファンタジーでもある、『パレルモ・シューティング』は、悪くなかったと思う。
もちろんヨーロッパで撮っているにもかかわらず、
エンタメっぽいの。これは。
死神を演じる、デニス・ホッパー。
『アメリカの友人』、ふたたび。
しかし、やはりとゆうべきか…
ここでも、映像が重要なポイントになっているのね。
主人公が、有名カメラマンなんです。
映像の魅惑。
繰り返すけれども…
映像が大好きな人たちが、ゴダール / ヴェンダース / 黒沢 清なワケね。
黒沢 清。
ところで、わたし・五円木比克は… 黒沢 清を作家として好きですがあ。
もちろん、大好きなワケですが…
ふと、思った。
ヲレは、黒沢 清を尊敬してるのだろうかと。
正直、微妙である。
やはり、黒沢 清には、これから…
『スペース・バンパイア』なような大傑作を撮ってもらわないと!
つまり、アメリカ映画そのものだ。
いま(2017年)、『スペース・バンパイア』のトビー・フーパーも。
『エスケープ・フロム・L.A』のジョン・カーペンターも。
けっして、世間からは尊敬などされていないが。
われわれ映画バカからは尊敬されている!
しかし、しかしね。
黒沢さんも、一部マニアからは尊敬されてる雰囲気。ありますよね?
なんなんだろうなー。
まあ、いいんですけど。
リアリズムから、遠く離れた作風。
とゆう点で、黒沢 清は… トビー・フーパーやジョン・カーペンターに近い。
ところが。
黒沢 清は、人間ドラマ風のものも撮るので… もしかしたら、
近いのは、スピルバーグやゼメキスかもしれない。
黒沢 清の人間ドラマは。
フツーの人間ドラマじゃないけども!
幽霊、宇宙人、変質者と… 人間の交流なのでねえ。
そこが、独特。
まあ、ボクは好きですけどね。
人間と、人間以外のドラマ。
とはいえ、金のかかったスペクタクル、活劇も見たい。
『散歩する侵略者』は、まさに…
人間ドラマと活劇、両方やってましたよ。
あれで基本的にはいいと思いますが、アメリカ映画並みのスケール(予算)で、やりましょうよ!
と、ゆうコトです。
黒沢 清が、『スペース・バンパイア』のような大傑作を撮ったとき、
ヲレは、心底から黒沢さんを尊敬しますよ!
『スペース・バンパイア』
(2017年9月16日)