家具などの転倒・落下防止対策
阪神・淡路大震災では、家具の転倒と家屋の倒壊で瞬時に5000人を超える人がなくなりました。
家具の転倒防止は、命を守るだけでなく被災による心のダメージを軽くして、平常心に戻るエネルギーを与えているようです。
冷蔵庫内の食品、鍋や調理器具、保存食やおびただしい量の食器、小物類が台所や居間の床面を覆いつくし、足の踏み場もない惨状は、住民の心に大きなダメージを与え、片づける心のゆとりを奪ってしまいます。
逆に、家屋の一部損壊はあっても台所や居間に大きな損壊を受けていない家庭では、心の立ち直りが早かったようです。憩える・食べられる機能の持つ効用といえましょう。
震災では、寝室や子供部屋で家具の転倒による人的被害が出ています。フローリングの床よりも、じゅうたんや畳など、柔らかい床材に被害が発生しやすく、家具の転倒率は揺れの大きい上層階ほど高くなっています。
さらに、奥行きが浅くて背の高い食器棚、本棚、本箱や2段に重ねられたタンスなどは転倒防止に十分な措置が必要です。
転倒防止には、耐震金具などを使ってしっかりと固定することが大切です。固定する場合、木造建物では壁や天井に固定するよりも、できるだけ柱のある場所に固定できると安心です。
もし、柱がない場合には壁に力板を貼って補強し、そこに金属金具を取り付けます。
また、家具は金物がしっかりと固定するように、家具の中の芯が入っている部分や、補強板を取り付けた部分に金具を取り付けましょう。
家具の手前側の床との間に木片を挟み、家具を前のめりならず壁にもたれ気味に置くのも効果的です。家具の上には思いものは置かないこと。収納するものも、上段には軽いものを納め、下段には思いものを入れて家具の安定性をよくすることが大切です。
リフォームする際は、できるだけ家具は作り付けにします。既存の家具を使う場合には、その家具のまわりに作り付けの家具を設けるなどして固定し、家具の転倒を防ぐ工夫をしましょう。