今朝、子供達を夫に預けてスーパーに買い物に行った時の話。
たまたまお店に入るタイミングが一緒だったダンディーなおじ様(推定78歳)が、なにやらすごく私のことを見ていた。
あまり気にせず買い物を始めると、野菜コーナーでまたそのおじ様と出くわした。
今度はさっきよりも鋭いまなざしで私を舐め回すように見ている。
おじ様の怪訝な表情から、私は
ついにこの日が来たか
と感じた。
私のこのおじ様の態度に対する見解は、
きっとおじ様は私を中国人と思い、
おまえたちがこの世にコロナをばら撒き世の中がめちゃくちゃになったんだ!
と思っているのであろう。
というものであった。
野菜売り場でも私はおじ様の目線に対して冷静を装い、ささっと他の買い物も終えてレジを済ませた。
おじ様の目線は決して気持ちの良いものとは言い難かったので、いつもはゆっくりと買い物を楽しむ私だが今日はさっさと切り上げた。
買ったものをエコバッグに入れて、
さあ!
家に帰ろう!
と出口に向かい始めたその時。
またまた例のおじ様と出くわしてしまった。
今日の私、どんだけー!
と心の中で思いながらも、またまた冷静を装いおじ様にぶつからないように進んでいこうと思った矢先、ついにおじ様が私に話しかけてきた!
なにやらボソボソと喋っている。
ぬぬぬー!!
ついに来たかー!
かかってこい、おじ様!
私はコロナが広まり始めてからずっと、いつか私にもこんな日が来るんじゃないかということは覚悟していたの!
でも今日はなんてラッキーな日!
子供達を一人も連れて来なかった私は正解だった!
そんな自分にブラボーの歓声を送りたい!
おじ様、今日の敵はわたし一人よ!
どっからでもかかって来なさい!
(もちのろん、すべて心の声)
戦闘態勢に入った私。
またまた冷静を装い、おじ様に
「すみません。
私、ドイツ語わからないんです。」
と英語で答えた。
すると、推定78歳のおじ様が流暢な英語で
「君のズボン、
とってもすてきだよ。
エレガントで君に似合っている!」
と無表情で言ってきた。
え、
エーーー!!!
おじ様、
まじかー!!
そんなことならお店に入る前に一緒に入店したときに言ってくれー!
そうじゃなくとも、野菜売り場のところで言ってくれー!!
私、とんでもない被害妄想を抱きながら買い物してたやんけー!!!
拍子抜けして吉本劇場ばりにひっくり返りそうになった私は全身全霊を尽くし、なんとか最後の冷静を装った。
(スーパーで何回冷静を装ってんねん)
そして、完全に引きつっていたであろう作り物の笑顔で、
「ダンケシェーン」
と一言、おじ様に言った。
できればおじ様に、最近やっと覚えた”すてきな一日を!”をドイツ語で言いたかったが、全く出てこなかった
スーパーからの帰り道、おじ様との一連の出来事をいろいろと考えてみた。
まず、ダンディーなおじ様に自分の服装を褒めてもらえたことが嬉しくなった。
そしてその次に、どうしてあのおじ様は私にそんなことを言ってきたんだろうと考えた時、
マントラだ!
と思ったのだ。
最近ふと頭に浮かんだ
私は
世界中から愛される
スーパーウーマン
私のオーラ、半端ねー
今朝もスーパーに行くときにずっとこれを唱えていた。
最近外出する時はこのマントラを頭のなかで唱えているのだが、おじ様の私に対するお褒めの言葉は、きっとこのマントラの意識に対する反応だったんだと確信した。
このマントラは瞑想中に閃(ひらめ)いたものなのだが、自信がなく、いつも人の目を気にしながら生きてきた私に自信とみなぎるパワーを与えてくれる完璧なマントラだ。
人様に言ったら完全に引かれるであろうこのマントラだが、私はこのマントラに出会えたことに心から感謝している。
さて、今日からドイツは三連休。
たくさん深呼吸して、家族と楽しい時間を過ごそうと思う。
本日もドイツより愛を込めて
Tschüss