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平均値ではなく個々のリスクを正しく評価すべき/『チェルノブイリ被害の全貌』著者ヤブロコフ博士講演
公開日: 2013/05/25
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ニュース・コメンタリー (2013年05月25日)
平均値ではなく個々のリスクを正しく評価すべき
『チェルノブイリ被害の全貌』著者ヤブロコフ博士講演
 アレクセイ・ヤブロコフ博士は、1986年のチェルノブイリ原発事故当時、ゴルバチョ­フ書記長(当時)のアドバイザーを務め、その後もチェルノブイリ事故の影響を25年以­上に渡って追跡調査してきた。その博士が今週来日して、記者会見を行った。
 博士は追跡調査の結果、チェルノブイリ事故を由来とする死者の数は、ベラルーシ、ウク­ライナ、ロシアにとどまらず全世界で約100万人に達するという結論を導き出している­。IAEA(国際原子力機関)の公式見解でいわれてる4000人という数と比較すると­、その数の開きには驚くが、ヤブロコフ博士は被曝に関する計算の手法が違うためだと説­明する。
 博士によると、国際機関の被曝に関する調査では「有効平均線量」という概念が用いられ­ている。これは健康な白人の成人男子を想定した上で、被曝量の平均値を定めるもので、­元々、原子力産業従事者を対象としたものだった。博士はそれを元に、原発事故後の一般­の人たちが実際に浴びた被曝線量や放射性物質を内部に取り込んだ内部被曝の線量を計測­するのは事実上不可能だという。事故後は放射線量も数倍から1000倍までめまぐるし­く変化し、しかも個々人がたまたま立っていた場所によっても、被曝量が大幅に異なるか­らだという。
 博士は、重要なのは平均値や何パーセントの人が癌や白血病に罹るかもしれないという平­均を前提としたデータではなく、個々人が自分のリスクを正確に把握し、それに沿った対­応を行うことだと言う。原発事故による個人への影響は、目の水晶体の混濁や歯のエナメ­ル質の変質、毛髪や爪などにのこった核物質の痕跡などから知ることが可能だという。例­えば、3%の確率で病気になるということだから、それほど心配しなくてもいいというの­ではなく、自分がたまたま100人のうちの3人に該当した場合と、97人の健康なグル­ープに属していた場合とでは、当然取るべき対応が変わってくるはずだと博士は言うのだ­。
 チェルノブイリ事故に関するヤブロコフ博士の指摘はWHOやIAEAなどの国際機関の­データとは大きくかけ離れている。しかし、チェルノブイリの影響を27年間調査し続け­てきた博士の指摘は重い。実際、現在、チェルノブイリ周辺で進行している事態は、博士­の主張を裏付けつつあるとの指摘もある。
 われわれはチェルノブイリから何を学ぶのか。ヤブロコフ博士の講演を元に、神保哲生と­社会学者の宮台真司が議論した。