Esperanza (映画 Kyoko)トゥクマンの月 | ほどほどに

ほどほどに

ただただ好きなこと
好きなもの日々のことを

私にはたぶん、たぶんなんだけど、
ラテンの血は流れていないと思う。
なのだけどラテン音楽がすごく好き。
だいたいラテン音楽といってもいろーーんな種類があって、全部わかるかといったらそんなことはない。
私が思っているラテン系音楽が本当にそうかどうかもわからないけど。

ある作曲家が「日本人はラテン音楽が好き」と言っていた。ザ・ピーナッツなんかも歌ってるしある一定の年齢層の人は「キサス・キサス・キサス」とか「エルクンバチェロ」とか「ピーナッツベンダー」とか「ラクカラーチャ」とか聞いていたんじゃないかと思う。

私のラテン音楽の入り口はもちろん宝塚だ。
宝塚のワールドミュージックの範囲の広さたるやものすごいのだ。
キンキラの衣装で男役が♪エルクンバチェロ!!とカッコ良く決めながら歌い踊る。
特にこのエルクンバチェロは版権がゆるいのかこれでもかと言うくらい今に至るまで使われている。そしてそのカッコ良さを歴代男役が競うのだ。他にもサンバ、ルンバ、パソドブレなどなど…。ラテンのスタンダードはほとんど宝塚で聞いたに違いない。

さらにラテン音楽に魅力を感じたのはアンデス音楽だ。あの独特の楽器の音とメロディーは美しくも切なくてドはまりした。
フォルクローレも好きで、特にユパンキの「トゥクマンの月」を初めてラジオで聞いた時は涙が出た。

そしてさらにさらにひきつけられたのは、
キューバンミュージックだ。
そのきっかけは映画「kyoko」
村上龍原作で主演は高岡早紀
原作といってもプロット→脚本→映画→小説らしいからノベライズといってもいいのかな。なのではなから高岡早紀想定のkyokoだ。
ふんだんにキューバンミュージックが使われ
高岡早紀がしなやかに踊る。
もう雰囲気がたまらんのだ。
映画としてはハッキリ言って雰囲気だけと言っていいくらいこれといって印象はないけど、なんといっても音楽が素晴らしい。
高岡早紀があの長い手足と小さい顔でダンスを踊る。キューバンダンスは少し癖があるものでバレエ経験者の彼女も苦労したらしい。


サントラに入っているEsperanzaは特に大好きで、ラテン特有の濃淡の強い光と影がこめられたようなところが胸をしめつけるようだ。

「ラグリマス・ネグラス」ではラグリマが涙でネグラスが黒いという意味だと知り、
「ラス・クワトロ・パローマス」ではクワトロは4パローマは鳩だと知り。
 ダンスも楽器もできないけどその世界を自分なりに楽しんだ。
ただ、高岡早紀さんが当時のベストキャストかもしれないがkyokoのベストキャストかというとちょっと違う気がする。個人的にはすでにセクシーすぎる。もう少し途上な人が良かったかな。物語のポイントでもある途上の先の未来を見るという時、高岡さんでは完成度が高すぎたかな。
HIVの扱い方など今ならちょっと難しいかもしれないが、リメイクするなら誰だろうなぁ。
清原果耶さんとか意外にいけそうな気がする。



ラテン音楽の何にひきつけられるのかはわからない。ひとつ感じるのは明るさよりもその奥に潜む暗さの魅力だ。強い太陽は濃い影を作り、痛みや苦しみの歴史が潜んでいる。


Esperanza単独は見つけられなかったー
前半がEsperanzaです。
高岡早紀が可愛い



ユパンキ トゥクマンの月